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外国人技能実習制度の本来あるべき姿はコレではないでしょうか。 [監理団体と送り出し機関、他]

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あぁ、やっぱりこういうスキームが、本来この制度を本当に活かす姿なのかなと。

この外国人技能実習制度には、様々な当事者とその背景の諸事情が複雑に絡み合い、
理屈と現実の間に、どうしても齟齬が生まれてきます。

法律の立場に立てば、おそらくは法律通りに出来ている実態はほぼないのでしょう。


しかし、細かい部分と裏の事情はともかくも、
以下のような事例が本来の理想的な姿ではと思われます。


2016-07-23-01-25-25_1.jpg


震災乗り越え漁業支援 石巻市 西ジャワから実習生150人超 (2016年07月23日)
しゃかるた新聞 (中島昭浩、写真も)
http://www.jakartashimbun.com/free/detail/30793.html


以下、記事を元に自分でも整理してみます。


ここでの当事者は、漁師とインドネシアの実習生です。

そして、漁師単体ではなく、渡波漁船漁協、牡鹿漁協といった団体。
関係は分かりませんが、船主16人が組織したNPO法人石巻漁業実習協議会。

また、地元の一産業である団体がおそらく働きかけたことで、
行政が実際に動いている。
(いや、お役所を動かすって相当大変だと思います、本当に。)

だから、準当事者として、宮城県石巻市と西ジャワ州。


背景:石巻市が2007年に西ジャワ州と外国人研修・技能実習制度に関する協定を結ぶ

  市が市単位で協定を結んだんですね。

  そして、不謹慎ながらも実の原動力としたら、震災復興支援の建前があったからこそ、
  市も、県や国に働きかけれたし、お役所が動けたのではないかと。


①石巻市がインドネシア実習生候補者に奨学金を支給する。

②候補者は西ジャワ州内の職業訓練高校(SMK)漁業科に入校する。

③漁師の技能を多少なりとも慣れて覚えてきてくれれば、受け入れる漁師も助かる。
 ナゼって、一人で漁には出られないから=労働力として欲しいから。

④帰国後に、就職先があって西ジャワ州の漁業が栄える。


順当なストーリーですね。



結果(目的)

漁師 労働者確保、漁が続けられる

市 漁師が事業を続け、税収があがる、市民のためになる

西ジャワ州 リスクがほぼなく、漁業再興につながる

実習生 出稼ぎができ、帰国後も身につけた技能で稼ぐことができる

・・・ただし、記事後半にあったように、日本の漁で身につけた技能が活かせる環境がない。
はたして西ジャワ州が本当に日本の漁と同じ機械などの環境を整備できるかどうか。

ここが未だできていないことが、そもそも画竜点睛を欠くみたいな気もしますが。

しかし、それでも実習生にとっては、帰国までの生活が安定するため、
機能しているのでしょう。


八方丸く収まることであれば、言葉通りwinwinってことですから、
理想形ですね。

間に入る監理団体は『ごちそうさまです』ってところでしょうか。苦笑


余談ですが、

『実習生らは網などの漁具を一から作って準備を進め、漁の再開を早めたという。』

とあります。

実習制度でいうならば、必須作業などができない、
必須作業に明記されている技能が身につく技能実習計画でなくては、
在留認定の許可は下りないし、
その計画通りに実習が進まなくては、許可は取り消されます。

JITCOの監査など入って、杓子定規ないつもの裁定を公平にしていたならば、
漁具を作る期間によりますが、他の必須作業がとても一年以内に
十二分にできるとは思えず、まして一日8時間労働で済んだのかという疑義もぬぐえず、
不適正な受入と判定されるべきことであったのでしょう。


でなくては、法律をかざして常にイジメられている他の監理団体や受入企業にしたら
やりきれない思いが、どうしても渦巻いてしまいます。苦笑


もう一つ、

『漁業従事者の後継者不足を解消する手段として奨学金制度を提案。
 学習意欲があるにもかかわらず、就学できない子どもたちへの
 経済的な支援を打ち出した。』

実習制度は、後継者育成にその制度趣旨を置いていません。
あくまでも技能移転を手段とした人材育成、国際協力にあります。

制度の活用は、本来の目的の一環とはいえ、
その本来の目的が、直接的に制度に密接にかかわってきています。

これも、杓子定規な縦割りお役所には、看過してはいけないポイントです。

アレだけ口うるさく指導してくるワケですから。





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