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外国人技能実習生の建設業受入先企業から、こんな相談がありました。 [未だにルールを無視する企業と業者]

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率直に言って、建設業での人手不足による人工(にんく)確保策として、
現場に取り組む下請け企業から、様々お問い合わせをいただいております。


そんな中でも、受入コストに目が行き、初期費用が20万円だの、
監理費が2万円だのと、目先の明らかなポイントに、
監理団体、いわゆる協同組合の乗り換えに、
目の色を変えていらっしゃる方々も多いようです。



05.jpg



そして、その裏には、この外国人技能実習制度をろくに知らずに、
表面だけを見て、上手に安く見せて斡旋する心無いブローカーも
未だに多く暗躍していらっしゃるようですね。


責任を負わないブローカーは、本当にお気楽なものです。
無責任だからこそ、言いたい放題ですしね。


そして、そういう悪質ブローカーと組む監理団体も、
ある意味たかが知れていると言わざるを得ませんね。

*余談ですが、
 いや、答え合わせって、フタを開けて、実際に付き合ってみないことには、
 本当のところはわからないのですが、何度か失敗すると、
 だいたいわかってくるんです。
 あぁ、この人、わかってないなぁ、って。
 そう、わかっていないからこそ、良かれと思って勧めるような
 ある意味、イチバンたちの悪いブローカーも結構います。


そして、そんなブローカーも、例えば、その監理団体の名刺は
持って動いていることも多い。


詳しい内情を知らない建設業企業にしてみたら、
組合の人間だとも思いますしね。



そう、結局、後の祭りで、取り返しのつかないことになるリスクは
けっこう高いと思います。



取り返しのつかないリスクって、具体的に言えば、以下のようなケースです。
聞いた話も含め、真相は誰にもわかりません。
しかし、結果当方に相談として伝わってくるお話の一部です。



・受入費用20万円支払って、ベトナム飛んでAさんBさんCさん決めてきた。
 後日、組合が受入停止処分を食らった、結果AさんBさんCさんは来れない。
 訴えてみても、20万円は返ってこない。
 どうやら、ダメになりそうなことをわかっていても、
 受入を受注していたようだ。
 ブローカーに聞いたら、自分も騙された、申し訳ないからと他の組合を紹介された。
 ブローカーの腹は痛むどころか、また太る。
 貴企業が支払った費用をもう一度分けてもらって。



・受入費用20万円支払って、ベトナム飛んでAさんBさんCさん決めてきた。
 後日入国、配属してきた。
 給料が安いと訴えてきた。
 よくよく話を聞くと、本来であれば受入企業が支払う日本語講習費用、
 渡航費、日本とベトナムでの各種申請諸経費など、
 全部実習生が自己負担しているため、かなりの返済せねばならない
 借金額があるとのこと。
 受入企業は、組合に聞く。
 ウチはそうしているから安く受入出来るんです。
 送り出し機関が大丈夫と言っているから、送り出し機関に確認します。
 送り出し機関は対処してます、そちらで対応してください。
 誰もこの事態の責任を取ろうとはしない。
 結果、実習生は失踪した。


・約束通りに、入国、配属を迎えた。
 AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 初任給ののちに、給与明細がおかしいと言ってきた。
 社会保険や厚生年金、家賃や水道光熱費がこんなに引かれて
 手取りが少なすぎる。
 誰も日本の法律を説明していない。
 入り口で説明していないため、額面がもらえると思ってきた。
 思い込みであったとしても、ルールを破ることはできない。
 結果、少ない給料で騙されたと思い、失踪した。


・家賃がこんなに高くはなかった。
 実際に入国してから、2万円が3万円になった。
 なぜか親睦会費やレクリエーション代などが引かれて手取りが少ない。
 移動にかかる時間も残業代になるって聞いて、なってないから会社を訴えた。
 事細かに労働条件の確認を、入り口の時点でしっかりやらないため、
 結果、実習生にやる気がなく、事故につながった。



・約束通りに、入国、配属を迎えた。
 AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 元請けに聞いたら、手続きが終わらないと現場に入れない。
 手続きに必要な書面を組合に頼む。
 組合はそんな書面は提出できない。
 なぜ?・・・やってないから。

 提出する場合もある、やっていなくてもやったことにして。
 そういう組合は、JITCOなどの監査の際に、結果発覚する。
 組合が不正行為認定され、実習生は今まで通りに働けなくなる。
 結果、3年待たずして途中帰国した。
 組合を訴えても、答えは返ってこない。
 巻き込み事故を食らうと、自社にまで不正行為認定され、
 実習生の受入が5年はできなくなる。



・AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 しばらくすると、給料が少ないと訴えてきた。
 契約通りに支払っているのに、なぜ?組合に相談する。
 組合が実習生と話をすると、もっとたくさんもらえると聞いて来日したとのこと。
 送り出し機関に聞いたら、そんなことは言ってはいない。
 よくよく聞いていくと、送り出し機関に紹介したブローカーが、
 日本に行けばもっと稼げると嘘をついて、
 そのブローカーに多額の支払いをしていた。
 送り出し機関が、ちゃんと管理できていないことがわかった。
 だからといって、送り出し機関も監理団体も受入企業も
 誰も実習生の借金の肩代わりができるものではない。
 しばらくして、実習生は失踪した。
 もしかしたら、送り出し機関までグルだったのかもしれない。
 本当の意味での真相は、日本からではわからない。

 こういう組合に限って、それは送り出し機関の責任であるという。
 我々も被害者だと。
 いや、受入企業にしたら、その責任までを含めて、
 組合に費用を支払っているのに。


・AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 病気になった、ケガをした、病院に行った、
 保険申請して欲しいと訴えてきた。
 組合では、それは受入企業が加入すべき保険に入っていないから
 申請できないとのこと。
 別に保険に入らなくても問題ないし、受入コストが高くなりますけど
 いいですか?




あぁ、キリがありません。




フツーに考えれば、提示された条件(価格)で、
やることやってくれるなら、安いとこが良いに決まってます。


しかし、いくら口で言っても、実際に危惧する事態に陥らなければ、
わからないし、身に沁みない。


だって、幸か不幸か、そのまま受入が問題なく進んでいる場合も
まれにあるのですから。



これは、総じて管轄入管やその担当官によっても大きく違うし、
受入企業の労務管理レベルによっても違うし、
監理団体によっても、その監理の仕方には大きな違いがありますし、
業種業界によっても、その温度差は、決して公平とは言えないものがあります。



そんなこんなでなかなか真意が伝えられないことも多いのですが、
全ては受入企業の経営者のご判断です。



後悔先に立たず。


なってからでは手遅れなのが残念でなりませんね。


例え相談されたとしても、
私たちには入管ブラックに載ってしまった受入企業を
復活させる力はありません。





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