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日本人には想像しがたい技能実習生の母国での現実 [技能実習生自身の問題]

境遇が違うということは、外国人には日本人の風習や生活様式、
価値観などわからないのと同様に、日本人にも彼ら彼女らの
生まれ育った町や環境はなかなか想像に難しいところです。

こんなストーリー(記事)をその理解の足しになればと
昨日に引き続きご紹介します。



社会の中で生きていくにあたり、普通に暮らしているだけでも
様々問題が起きます。

その中でも、自分が悪いわけでもない、かといって人のせいでもない
そんなこともあるのが現実です。

今回のケースは正にそんな事件であったのではないかと思います。


「お父さん起きて」墓前で呼ぶ娘 実習生ジョーイの死
朝日新聞デジタル 2015年7月20日01時30分
http://digital.asahi.com/articles/ASH74570YH74OHGB00R.html


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以下、記事一部抜粋

先月、遺族を訪ねた。マニラから車で約10時間、
ルソン島北部の標高2千メートル前後の山岳地帯に、
段々畑とコンクリートの家々が点在する。
先住民族、カンカナイの集落だ。

ジョーイは8人兄弟の上から6番目だった。
母のテレサ(65)は
「ほかの子は反抗したり文句を言ったりするけど、あの子は従順だった」
と涙ぐむ。


苦労して大学に進み会計学を学んだが、それを生かす就職先はなかった。
溶接工としてルソン島中西部の町へ出稼ぎに行き、
食料品店で働くレミー(27)と出会う。
給料日前でお金のないジョーイの付け払いをレミーはこっそり許した。

当時のジョーイの給料では妻となるレミーと家族を養うのは難しかった。
「楽をさせたい」と実習生になることを決め、4年前に日本へ。
まもなく娘のグワイネット(3)が生まれた。


それまで、家族が畑の野菜を売って手元に残る現金は年6万5千円ほどで、
肉や魚を食べるのは来客時だけだった。
ジョーイから月13万円の仕送りが入るようになり、
暮らしは一気に楽になった。
その後に父が前立腺がんになって治療費も必要になり、
ジョーイは日本滞在を実習生として最長の3年に延ばした。

無料通話アプリのテレビ電話で娘を見たい。
そんなジョーイの願いに応え、レミーは娘を連れ、
車で約4時間かかる大きな街のネットカフェに何度か出かけた。
ジョーイは各務原市の寮のパソコンで成長を見て喜んだ。

「どうだ。元気か」。
昨年4月半ば、ジョーイはレミーに携帯電話で尋ねた。
「元気にしてる」。
いつも通りのやりとりが、最後になった。
1週間後、ジョーイ急逝の知らせにレミーは泣き崩れた。
あと3カ月で帰国するはずだった。

幸い日本の実習生受け入れ団体が保険に入っていた。
遺体の防腐処理や搬送などの費用140万円と、
遺族への死亡保険金700万円が出た。
今年4月には岐阜労働基準監督署から書類が届き、
タガログ語でこんな説明があった。
過労死と申請して認定されれば、
一時金300万円と、毎年約120万円が家族に支払われる――。

「日本はいろいろ世話をしてくれたし、ちゃんと遺体を帰してくれた」
とレミーは感謝する。
それでも、優しかったジョーイを思い出さない日はない。
「お父さんはどうして帰ってこないの」とグワイネットがぐずるたび、
「どうして死んでしまったの」と思う。

グワイネットは、1年前の葬儀で父の姿を初めて目にした。
裏山の墓をレミーと訪れると、「お父さん早く起きて。出てきて」と呼ぶ。
今も心が乱れるというテレサは、息子に願う。
「天国から家族を見守っていて」


以上、引用終わり。


とても悲しい事件です。

一つ一つの背景には様々な原因が混在しています。

大学まで愛息子を行かせても、そのキャリアを生かした職場がない。
働き口がないため、畑で作った野菜を売る生活。

→フィリピンではほとんどの職業が、雇用されてから5カ月でクビになります。
 なぜならば、6カ月以上継続勤務となると、日本でいう社会保険、雇用保険を
 かけなくてはならなくなるからです。会社側が。
 人工仕事で雇用される場合、人手は日本と違いワラワラといますので、
 けっきょく5カ月ごとに入れ替え入れ替えすることで、人件費を圧縮して
 操業していることが現実です。
 これは国の法律なので、ココを変えなくては改善は見込めないと思います。


8人兄弟の6番目。

→日本人は将来の自分と子供の生活を考えて、
 子供を計画的に産む家庭がほとんどです。
 フィリピンでは豊かな家庭が少なく娯楽がないからなのか、子作りは盛んです。
 あげく、避妊用具などはお金に日々困っているだけにわざわざしません。
 加えて、クリスチャンでもあるため、中絶には強い抵抗感があります。
 結果、子供が多い国となっています。

 ちなみに他国も同様かと思いますが、日本と比べて平均年齢は明らかに若いです。
 日本は世界最長の45歳、かたやフィリピンではなんと23歳と
 22年も違います。


父が前立腺がんになって治療費も必要になり・・・

→経済的に節制せざるを得ないなどある意味健康的かと思いきや、
 実は甘いものなど大好きで、食に関しては安全かどうか、
 栄養があるかどうかなど気にして食べていないからか、
 年を経るにつれ、病気になる人は少なくないようです。
 日本と違い、貧困さからか十分な治療も受けず悪化させての
 死亡なども多いのかもしれません。

 今回のジョーイは実習生に受かって出稼ぎに行けたからお父さんも
 治療できたのかもしれませんが、誰もが出稼ぎに行けるわけではありません。

 ジョーイが出稼ぎに行けなかったら、亡くなることはなかったのかもしれませんが、
 お父さんは亡くなっていたのかもしれません。



車で約4時間かかる大きな街のネットカフェに何度か出かけた。

→クリスチャンが多いフィリピンでは、家族の結びつきが日本人の想像以上に強い。
 特にクリスマスなどは一年で最大のイベントであって、実習生の中でも
 フィリピン人はまれにこの時期だけ帰国させてもらえる企業もあります。
 ただ、現在ではIT技術が進歩してくれたおかげで、昔は電話だけだったのが、
 顔が見える無料通話はありがたい限りです。


幸い日本の実習生受け入れ団体が保険に入っていた。

→基本的に技能実習生総合保険には全員が加入します。
 加入させていない組合と受入企業は紳士的ではないでしょう。


「日本はいろいろ世話をしてくれたし、ちゃんと遺体を帰してくれた」

→手続きを進めきちんと対応するのは日本の常識です。
 ジョーイもまじめに働き、会社の仲間として社長もきちんと対応したのでしょう、
 もちろん、会社を、自分を、従業員を守るために、労災申請することには
 躊躇はしたのかもしれませんが。


ジョーイのご家族には同情の余地は十二分にありますが、
社会の厳しさを言うならば、最終的には自己責任となります。


これは受入企業の社長はもちろん、実習生のみならず、我々日本人一人一人、
まったくもって公平に平等に降りかかってくることです。


日々の健康管理含め、個々で気をつけなくてはならないことだと思います。


記事にあるように、いくらお金が多少なりともらえても、
ジョーイは永遠に生き返ることはなく、
グワイネットちゃんはお父さんを亡くしたまま生きていかねばならないのですから。






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受入企業様専用 質問コーナー [経営者の悩み]

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技能実習生の労災事故は企業が悪いのか?! [経営者の悩み]

象徴的な技能実習生の労災事故です。
これは誰が悪いわけでもない、誰もが被害者な悲しい事件だと思います。

そして、それでも誰が悪いと言われれば企業が悪いとなります。


残業・残業・残業……実習生ジョーイ、帰国目前の死
朝日新聞デジタル 小林孝也2015年7月19日06時31分
http://digital.asahi.com/articles/ASH7D4G2XH7DOIPE02L.html


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asahi.com [朝日新聞]


以下、記事抜粋

岐阜県各務原市にある従業員寮の一室。昨年4月のある朝、
27歳のジョーイ・トクナンが亡くなっていた。
心疾患だった。


職場だった鋳造会社では熱した金属を型に流し込んで機械部品などを造る。
今回の件は労働災害事故として、長時間労働による過労死認定に向
け手続きが進む。実習生への認定は異例だ。


「工場は熱した金属で室温は高く、化学薬品の臭いが立ちこめていた。
 真っ黒に汚れながら働いた」

同僚のベンジャミンの仕事は重い鉄骨運びだった。
手先が器用なジョーイは、金属を流し込む型にハケで薬品を塗る作業を担った。

岐阜労働基準監督署はこの会社と社長(47)を今年3月、
ジョーイらに長時間労働をさせたとして、
労働基準法違反(時間外労働)の疑いで書類送検した。

社長は朝日新聞の取材に、午前7時半~午後5時半の早番と
午後1時~午後10時半の遅番があり、早番と遅番は休日をはさみ
20日間ごとに代わると説明。そのほかに、残業もさせたという。
ベンジャミンの記憶では、早番は午前5時から、
遅番は午前0時ごろまでになる日もあった。


社長は「ジョーイは前日は休みで特に負担がかかっていたとは思わないが、
亡くなったという結果から考えると疲れがたまっていたとしても否定できない」
と話す。残業は仕送りをしていた本人が望んだという。
「たくさん働いて稼いで帰りたいと言われれば、
少しでも多く給料を持って帰ってもらいたいと思った」


ジョーイが来日前に故郷で溶接工だったころは、日給で約720円。
岐阜県では最低賃金でも時給で約720円。
日本への出稼ぎは本人の強い希望だった。


実習生9人は、寮では数部屋に分かれ、20畳ほどの和室を三つに仕切って
個人のスペースをつくり、共同の台所で自炊していた。
休日、ジョーイは同僚と近くのショッピングセンターに行き、
ラーメンを食べるのが楽しみだった。
クリスチャンで、フィリピン人が集う教会によく通った。

ジェスース(元同僚)も仕送りをしていた。
工場長に希望して連日残業をし、月給は約5万円増えて16万円。
約7万円を兄弟の学費などにあてた。
面接でフィリピンに来た社長から、労働環境は厳しいと聞いていたという。
それでも、実習生は多くの若者の憧れだ。

「フィリピンは給料が安く、雇用も少ない。海外への出稼ぎは珍しくない。
 妻と4歳の子にいい生活をさせてあげたかった」

 ジョーイにも、妻と幼い娘がいた。


以上、記事抜粋終わり。


正直、よくある話です。

特に稼ぎたいからと残業を喜んでやりたがること。
それを優しい社長さんは技能実習生たちにやらせてあげること。

この事件で一点だけ気をつけなくてはならないのは、
危険物を取り扱う業務の場合、法律的に様々なルールが設けられています。

コンプライアンス上、問題のある就労状況を許していたのだとしたら、
この事故の原因は受入企業にあり、組合も監理責任が発生することでしょう。


でも、でも、危険でない仕事をしていても、長時間就労させていなかったとしても
心疾患で亡くなる人は、亡くなります。

そもそも心疾患ってどんな病気?

心臓をとりまく冠動脈は、その心筋に酸素や栄養を供給しています。
ところが冠動脈に動脈硬化などが起こると、血液の通り道が狭くなったり、
ときには血栓ができてつまってしまうことがあります。
そうすると心筋に酸素がいかなくなり、強い痛みをともなう発作が起こり、
急速に心臓の機能が停止してしまいます。
手当てが遅れると、生命にかかわることもある重大な病気…
それが心疾患の代表といえる狭心症と心筋梗塞です。


この心疾患が、労災事故による労働基準法違反という結論となったのは、
今回の長時間労働の関連性が成立されたということなのでしょうか。


しかしね、考えてみてください。

日本人も同じような業務を散々してきているはずです。

今までジョーイくんと同じように業務を遂行してきた日本人は
みな心疾患で亡くなってるのでしょうか。

ジョーイクン以上に長い残業をこなし、長時間労働をしている労働者は
この日本にはそれこそごまんといます。


全員が労働基準法違反ですよね。


しかしながら、起きてしまった事件ですので、原因は追究され、
結果誰かが責任をとる。


致し方ない部分もわからないではありますが、

ジョーイくんの親族の方々には大変申し訳ありませんが、


個人的には社長が一方的に全て悪いわけではないことと思えてなりません。


アナタはどう考えますか?














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外国人技能実習生に心洗われる気持ち [技能実習生自身の問題]

諸問題ばかりクローズアップされる外国人労働問題ですが、
こと技能実習生に限っては良い事例が取り上げられないのが残念でなりません。

だからこの場で少しご紹介させていただきます。苦笑


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まず、外国人技能実習生の受け入れを検討した際、
組合など実習生事業を取り扱える許認可団体に、
お申し込みをするところからスタートします。


順調に手続きが進み、送り出し機関の国まで面接に渡航するところから、
いよいよ実習生(候補者)との実際の接点がスタートします。


一般的?には、3名を選ぶ際には、送り出し機関による1次選考、2次選考を
クリアした子達が、10人、約3倍数並んで、直立不動で受入企業の社長さんたちが
選考にいらっしゃるのを待っています。


面接、実技選考など進んでいきますが、中には震えている子たちも多くいます。



・・・



なんで?



こういう子達の背景を知らない社長さんたちは不思議がります。


一般的に、月給1万円で働いていること。
しかも日本とは比べられない劣悪な労働環境で。

日本の事件どころじゃない奴隷制度そのものです。


それか、そんな職にすら就けない子達。


もしくはお父さんお母さんの仕事のお手伝いをしているかどうか。


結婚して子供もいるのに、嫁にろくに食わせられないから、
赤ちゃんに母乳が出ないから、ミルクだけでも・・・
それでも、ミルクのお金が出せない。


お父さん、お母さんが病気やケガした時に
病院に連れてったり、お薬が買えない。


そんな子たちが、万に一つのチャンスを掴みに、
選考に臨んでいるのです。


日本に行けたなら、3年間も、毎月節約すれば5万円、
残業などがんばれたなら6万円、7万円と仕送りができます。

嫁も子供もご飯が食べられて、親も後生心配なく暮らせます。



人生180度変わるチャンスなんです。



今までもこんなちゃんとした面接なんて受けたことはありません。



でも、受からなければ家族を養えないんです。








直立不動で震える気持ちがわかりますか?

アナタは今までそんな気持ちになったことはありましたか?


自分の人生だけでなく、食うに困る家族を養えるかどうかの
人生の岐路に立ったことは、正直わたしにはありません。



そんな子たちの中でも、合格者と不合格者が決定します。



受かった子たちは、喜び、むせび泣きます。


落ちた子達も、悔しく残念そうに涙を流します。






合格した子に、受かったその場で家族に電話をさせてあげました。
注:大昔のおもちゃのような、受けるだけの携帯を家族で共有している
  こともあります。もちろん、持ってない人には、
  持ってる人に電話を代わってもらいます。


言葉通り泣き崩れます。

電話口の奥さんは嬉しいやら悲しいやら困惑です。
3年間も離れ離れになってしまうから。



そんな人生の真剣勝負で感じられる彼ら彼女らの必死さ、真剣さには

いつも心が洗われます。



そして、そんな面接は受入企業の社長さんたちはもちろん初体験ですから、
実はもらい泣きしてしまう方も少なくありません。



そんな技能実習生が、一生懸命日本語を勉強して日本に出稼ぎにやってくるのです。



面接を覚えている社長さん達は、面接し終えた帰国後から、
いつくるんだと待ち構えています。



今の日本人には見受けられない素敵な瞬間にめぐり会える。


そして、その延長線上には、民間レベルのリアルな国際貢献、人財育成が
間違いなく存在しています。



そんな素敵な技能実習生たちを、ぜひ応援し続けたいと思います。





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人手不足の苦労からの解放 [益々多様化する日本]

今までツライ大変な部分であったり、
必要不可欠なんてことをお伝えしてきましたが、
本来であれば、こういうお考えをいただくことは
決して間違ってはいません。


国際交流は新しい発見がいっぱい!
「ちょっぴし心配もあるけれど、外国人雇用をはじめてみようかな。」
という企業のご担当者様へ


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実は、外国人雇用は、思ってたより、ずっと簡単!

『外国人のリアルな魅力を体験!』

今まで触れたこともなかったリアクションや無邪気な気持ちに
心が洗われる時も少なくありません。

会社や組合に何でも気軽に相談しながら、
ある意味「保険」をかけながら触れられる
外国人の魅力をぜひ体験してください。


監理団体である組合は、受入企業はもちろん、
アナタの豊かな国際生活を始めるために
お手伝いをさせていただきます。

民間レベルの身近なささやかな国際貢献・国際協力を
外国人の雇用並びに採用を通して楽しく取り組んでみませんか。





今までの担当者の体験談を以下に。


信頼できる人財は確保できてるの?
『はい、大丈夫です!』
と上司に応えられる安心感。


外国人に苦手意識がありましたが、
今では無二の親友です。
久しぶりに心がホッコリ温まりました。


今度彼らの国まで遊びに行きます。
キラキラしていた笑顔の彼らに会いたいから。


今度はアナタが体験する番です。

まずは出会いから、楽しんでみてください。




追伸


受入企業様へはこんな夢のあるご提案を。

採用した外国人を人脈に、
海外展開を考えてみることもいかがでしょうか。


あなたに助けて(育てて)欲しいと
思っている外国人がいます。


貴社の、アナタの技術の存在を外国人に教えてあげてください。

実は採用した外国人は、その国の某有名企業の社長の息子さんと無二の親友だった。
帰国後、感銘を受けたことを話す機会があり、社長である親父さんに伝わり、
ぜひとも息子さんと採用していた外国人と一緒に、来てくれないか・・・

なんて思いもよらない信じられない展開がありうるんです。


もちろん、送り出し機関を通して政府へのネゴシエイトや、
即戦力の経験者ワーカー確保など、実は色々使えちゃうんです。

せっかくなら、欲張って夢を楽しむこともしませんか。







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仕事で日本人ほどに使えないけど人がいないから雇う外国人が低賃金で何が悪いのか?! [経営者の悩み]

仕事で日本人ほどに使えないけど
人がいないから雇う外国人が
低賃金で何が悪いのか。


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おそらくは経営者の現実はこのようなお考えだと思います。

加えて、海外から招聘する外国人労働者の場合、
業者に頼む場合がほとんどで、
招聘コストや業者の利益など初期費用が安くて数十万円、
高くて数百万円します。

なんなら海外まで面接、選考に渡航することも。


一人雇うために安くても数十万かけて雇うのですから、
よけいに月給は安くて済めば安く済ませたいに決まっています。


そもそも誰も好き好んで雇いたくて外国人を雇うわけではないのですから。
注:本来の高度人財として外国人でなくてはならない場合を除きます。



そして、多くの場合、今までの日本人の従業員と違い、
文化、習慣、社会環境など様々背景が違うため、
色々な気遣いに努め続けなくてはなりません。


ある意味当たり前なのですが、どうしても比較してしまうため、
時間や労力がかかってしまいます。


このようにマイナス面ばかりが目に付いてしまうため、
必然的に傾向としては低賃金での雇用となる場合が多いのが現実です。



・・・しかし・・・


実は外国人の雇用には様々な副産物があります。
もちろんケースバイケースではありますが、以下のように。


・若い子が入ってくれて、社内の雰囲気が明るくなった。
 (海外ネタなどで交流が増えた)

・頑張って働いてくれるため、古株が刺激を受けて
 全体的に生産効率が上がった。
 (無遅刻無欠勤も同様に)
 (賃金の違いで高給取りが働くようになった)

・マジメに働くため、賃金UP目標を達成し、
 より使える人材になった。
 (一現場だけでなく、違う現場にも対応できるようになった)

・(海外に帰国する場合)
 海外進出の筆頭人材として信頼のある貴重な人財となった。
 (彼らを通じて現地でのワーカー確保の目途がつけられるようになった)

・外国人ならではのアイデアで、業務効率が上がった。

・・・


上げだしたらきりがないくらいです。

要は一長一短でしかなく、いかに彼らを有効的に使える人材として
はめ込めるか、教育、指導できるか、によると思います。


決して低賃金のまま機械設備のように使い倒すという考え方ではなく、
今までにない貴重な人財と扱えるかどうかが経営者の器の違いということでしょう。



もちろん低能な経営者も少なくないと思われますが、
そういう輩は即刻、労働基準監督署に通報して差し上げて、


外国人を上手に採用、雇用して人手不足を乗り切りましょう。





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介護の人手不足解消に技能実習生は人材足りうるのか。 [介護 技能実習生]

改めて介護人材について人手不足の解消策として、
外国人技能実習生の門戸が開かれようとしていますが、
国の思惑はともかくも、実際に現場で使い物になるのでしょうか。


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サ高住など介護施設の経営者にとって、採用担当者にとって、
決して安易には飛びつけない現実があることと思われます。


確かに、従来の技能実習生と違い、モノを扱う業務ではなく、
対人のサービス業となりますので、新たに日本語検定4級レベル以上の
人材でなくては入国できません。



しかし、多少日本語が喋れるだけで、介護のお仕事が務まるのでしょうか。



いや、もちろんお手伝いからのスタートですが、現場の現実を知る方々にとって、


『そんな簡単で単純な仕事ではない!』


と怒りの声が聞こえてきそうです。



そして、特に経営者の方々に質問です。


『受け入れた技能実習生が、万が一お手伝い中に、手が滑って入所者さんの
 頭を床に打ちつけてしまって、お亡くなりになるなどの事故があった場合、
 どうなるのか、事後の想像がつきますか?』


間違いなくマスコミは、その施設を実名で報道し、

『ほれみたことか!外国人なんぞに介護が勤まるわけないじゃないか!』

と、騒ぎ立てる輩がたくさん出てきて、全国ニュースとなります。


入所者は去り、間違いなく倒産の憂き目に合うことでしょう。


日本人だって、無資格未経験の方だって、はたまた就労制限のない
在日の外国人だって、こういう事故は発生しうるのですが、

こと外国人技能実習生であるがゆえに、やり玉に挙げられてしまうのです。



こういった点をリスクヘッジしておかないと、外国人技能実習生が
せっかく来日し、がんばって働いてくれたとしても職場がなくなってしまいます。



そして、そこまで考えて受入を進める組合は、そうなかなかないはずです。

けっこうマネーゲームで儲かる商売として取り組んでいる組合(企業)も
少なくありません。


一般的な監理責任をきちんと考える組合では、ほぼ間違いなく、
しばらくは経緯を見守り、ゲートオープンと同時にはスタートしないはずです。


介護施設の方々には、この点、本当によくお考えいただくことを
強くお勧めいたします。


そして、それでも受入をしていかなくては、人手不足倒産の問題からは
逃れられません。





注:ちなみに、外国人技能実習制度は『国際貢献・国際協力』と『人材育成』を
  趣旨とする制度であり、溶接であれば現地の溶接会社に勤務している現地従業員が、
  先進国の溶接業務に従事することで、日本の溶接技能の習得を実践し、
  母国の溶接企業に戻って修得した技能を発揮することが目的です。

  ・・・あれ?って思いませんか。

  現地で介護の企業に勤めている人材が、日本の介護の・・・
  ちょちょちょっと待って、おにさん♪ 苦笑

  現地で介護施設なんてまずありません。
  それでも十数万人もの受入を、国は当制度上にて進めようとしています。

  机上の空論で言い訳がましく既存制度を利用し、組合並びに受入企業に
  監理責任を負わそうとしているようにしか見えてきません。

  国は悪くないと。







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外国人技能実習生の労災事故発生原因とは? [経営者の悩み]

昨日の外国人研修生(技能実習生)は低賃金なのかどうかに引き続き、
労働環境について労災事故の記事もありましたので、
触れさせていただきます。


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朝日新聞デジタル 小林孝也 2015年7月13日17時24分
外国人技能実習生、労災とまらず千人超 過労死手続きも
http://digital.asahi.com/articles/ASH784WBYH78OHGB00D.html



なぜ増えているのでしょう。


答えは以下。


1、受入人数が増えているから。
  全国に17万人弱の外国人技能実習生が技能実習の名のもとに就労しています。
  分母が増えれば、分子の数も必然的に増えてきます。


2、指導、教育が不十分。
  組合も受入企業も、専門の職人であれば当たり前の注意事項が、
  素人で入国、就労する外国人にはわからない部分が多々あります。
  特に建設や農業、漁業などの肉体労働系では危険が伴う現場も
  少なくないことでしょう。
  製造業系でも包丁や指、腕などを切ってしまう危険が付きまとう
  現場(担当業務)もあります。
  子供同様に、細かく行き届く指導、教育が必要不可欠です。

  注1:一昔前には、労災含め技能実習生保険などで保険金を獲得するが目的で
     指一本○○万円、腕一本・・・なんて考える中国人もいました。

  注2:外国人技能実習生受入組合は儲かるとハイエナがたかってきています。
     参入障壁はそれなりに高い部分もありますが、不可能ではありません。
     ここに素人考えでマネーゲームを始める輩が多くなっていることも
     考えられます。
     受入企業も組合も大変なことになってしまうのに、自分の収入しか考えない
     不埒な悪徳組合も、国は未だ根絶できていない様子です。


3、労働環境、生活環境を普通に整える。
  未だ全国的には、外国人だから、豚箱、タコ部屋に詰め込んでおけばいい、
  職場も夏冬エアコンなんて必要ない、なんて差別的な受入をする心無い
  企業がゼロではないようです。
  こちらも組合の申込時のヒヤリング中での選別機能が働いていなかったり、
  定期的な監理をきちんとしていれば、見過ごすことはありえません。





単に大きくはこの3点だけだと思います。
外国人技能実習生の労災事故防止には、難しいことは必要ありません。


組合が、受入企業が、きちんと監理(管理)、指導、教育をしていれば、
必然的にほぼほぼ守られます。
*一般的には送り出し機関の段階から教育、指導は始まっています。



上述リンク先の記事をご覧いただいても、
本人や企業に起因する問題ばかりでは決してないことがわかると思います。



一般的に労務管理ができている企業にしたら、労災事故には必要以上に
怖がる必要はございません。


ただし、「できていない企業」には、是非とも労働基準監督署に
立ち入り検査に入っていただき、厳しい指導とペナルティーと
労働者の保護を切にお願いしたい限りです。


そんな企業では、現在従事している日本人も同様の扱いを
うけているでしょうから。。。






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外国人研修生の給料は低賃金なのか [行政の対応や思惑]

よく外国人研修生(技能実習生)の賃金は搾取されている。
労働環境も最悪で奴隷制度だなんて言われる場合がありますが、
様々な背景も現実も知らない方々に好き勝手言われて
非常に腹立たしい時があります。


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確かに都道府県の最低賃金にて決定されることが多いですが、
果たして低賃金なのでしょうか。


そもそも低賃金だの奴隷制度だの誰が何の基準でそういうのでしょう。


海外から日本語もロクずっぽしゃべれない外国人が、
労働に来るんです。


賃金はあくまで労働の対価として支払われます。
彼らが果たして高額な対価を支払うだけの労力があるのかどうか。



はたまた、彼らにそれだけ高度な労働をさせる目的で
招聘かけているのでしょうか。


加えて、国は国がすべき監理を組合に負わせています。

これは当たり前ですがコストがかかる部分であり、
監理費(管理費)として受入企業にお代をいただくことは当然です。


なぜならば、それだけの手間暇や専門的対応を負わされているのですから。


また、どうしても初期費用として申請書費、渡航費用、講習費なども
かかってきます。


受入企業にしてみたら、それらを込で彼らの賃金を評価しています。



もしあくまで低賃金だというならば、彼らにかける厚生年金を
免除したらいかがでしょうか。


1年、3年、はたまた+2,3年しか日本滞在を許されない彼らから、
将来の年金掛け金をなぜ搾取するのでしょうか。


私にはさっぱり理解できません。



日本人同等の給料をといいますが、日本人同等の権利も与えられていない
彼らから、日本人同等の諸費用を搾取することは奴隷制度ではないのでしょうか。



結果、ならして月に20万前後は受入企業は彼らのために費用を支払っています。
日本人で16万円とか18万円とかの額面の方もいるのに。

日本人には日本語を教える必要すらないのに。
日本人には研修生(技能実習生)以上に仕事ができるはずなのに。



現在、今後と外国人研修生(技能実習生)を受け入れる企業が増えています。

働いてくれる日本人がいないからです。
好き好んで外国人を、この制度を活用しているワケではありません。



日本人の労働力人口の減少をほったらかして、何ら有効な対策を
実施してこなかった政治の責任はないのでしょうか。

そんな政治にしてきた国民に罪や責任はないのでしょうか。


外国人だって、研修生(技能実習生)だって好き好んで日本くんだりまで
出稼ぎに来たいワケではありません。



この現実に、確かにどうしようもない組合、受入企業もいますが、
あくまで氷山の一角にすぎず、多数の受入企業ではコンプライアンスを守りながら
きちんと制度趣旨も考慮した受入を実施しています。



一概に低賃金だの奴隷制度だのと言うのは、

交通事故が起きると、車に乗ってるヤツは全て人殺しだ!

と言っているようなものではないですか。




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外国人研修生、技能実習生の誰もが悩む問題とは [未だにルールを無視する企業と業者]

研修生のほうがピンとくる方も未だに多い、外国人技能実習生ですが、
ニュースやネットで問題提起されている点などについて、
いくつかコメントいたします。
ココでは技能実習生=研修生と懐かしの言い方にしてみます。苦笑


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『うちの会社にも中国人研修生がいますが、仕事しない、
 商品をわざと破損させるなどなど、問題行動しか見当たりません。』



これは送り出し機関と組合と受入企業に原因があります。

送出し機関には、ブローカービジネスと割り切り、
まかしとけ、良い人材がそろってるし、選び放題だよ、
どんな仕事も喜んでするよ・・・などといい加減な対応しかしない、
最低最悪な業者がごまんとあります。
もちろん送り出した後には、管理なんぞするわけがありません。



組合も組合です。
前述の送り出しの選定から簡単に騙される組合も少なくありません。
また、そんな送り出しの教育もせず、送り出しのせいにばかりする
無責任な理事長も。
そして、組合として研修生の指導はもちろん、受入企業への助言や
時と場合により厳しい指摘もせざるを得ない時があります。



受入企業も同様です。
たまに人材派遣業者とはき違えている経営者もいて、
組合任せで文句しか言わず、正社員雇用であるのに
まったく教育も指導もしない。
これでは研修生も好き勝手になります。



率直に物言いしますが、ダメな送り出しと組む、ダメな組合と、
これまたダメな受入企業からは、このような問題はなくなりません。


面倒や手間暇を惜しまず、きちんとした道筋を通って受入し、
指導、教育などの管理をすれば、真逆の人財として格好の戦力
となりうるはずなのに、三者三様に情けない限りです。




『時給300円で働かせている・・・』
『労働力を搾取されている・・・』
『劣悪な労働環境、生活環境におかされている・・・』


論外です。
コメントする気にもなりません。




『・・・失踪してしまった』



これは組合(一部受入企業もしくは送り出し機関)の問題です。
ちゃんと監理していれば、失踪はありえません。



いや、人間なので、様々な背景や原因はありますから一概には言い切れませんが、
基本的には、『失踪の怖さ、恐ろしさ』を十二分に教育できているかどうか
しかありません。



また、まれに受入企業の職場内で考えられない差別や虐待などがあった時も
失踪はおこります。



加えて送り出し機関にて選考段階に様々なフィルターをかけますが、
特に親族が日本にいたり、悪い知り合いがいると、失踪の手引きが始まります。
こういった人材はなるべく送出しの時点で省くのが常識です。
ココをすり抜けると、日本国内ではなかなか未然に防ぐことは
難しいのが現実です。



ちなみに失踪が一番少ないのは、フィリピンの研修生です。
JITCOの数字をみれば一目瞭然ですが、
他国はおしなべて失踪する可能性がありますが、
フィリピンだけ飛びぬけて失踪がありません。




『万引きをした・・・』


これも前述同様に組合と送り出し機関の問題です。







どこまでいっても組合の選定が非常に大事となります。



未だ受入実績のない企業はもちろん、現在受入中の企業の方々も、
なるべく未然に様々な問題を発生させないための方策を、
組合に相談してみてはいかがでしょうか。


その回答の内容や返答スピードいかんによっては、
組合の乗り換えも長い目で見て考えないといけないと思います。




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