SSブログ

実習生受入のハードル。その2、人間関係編 [技能実習生の法改正]

外国人技能実習生の受入時に、対象となる職種、書類について、
触れてきましたが、

どんな業種業界にも、根本的に必要なハードルが、他にいくつもあります。

*スミマセン。書いてて受入時だけではなく、受入中のことばかりとなってしまいました。汗
 あ、でもタイトル的には問題ないのかなと。ご参考までにお読みください。

ここでは人間関係について徒然に列記してみます。。。。

*実は、この点、悩んでいる受入企業も少なくないのではと思います。
 でも、トラブルが起きてからでは、8割9割手遅れです。
 事前の地ならしや、小さな芽のうちに早く気付いて、その芽を摘むことを
 お勧めいたします。



①実際に実習生に指導する方が選考するのが望ましい。

どの企業にもありがちなのですが、
『実習生は使えない』と現場の方に言われることがあります。

そう、日本人と同様に、日本語がベラベラに通じて、
日本人の細かな気遣いな表現や、具体的な専門用語が飛び交う説明をしても、
実習生には伝わりません。

お申込の入り口から、実習制度の何たるかを、本音と建て前とを何度となく
説明してきた社長や受入決定権者には、
実際の配属時に、どの程度の温度差なのかを確認しながら業務につかせますが、
そのあたりのバランス感覚が、社内にない方も、少なくないのが現実です。

率直に会社や担当者のレベルの問題と言えば、それまでですが、
実習生保護の責任もある組合職員からは、
特にその部分までケアが必要ではないのかと思う次第です。

ついては、実習生に直接指導する方が選考(面接)すれば、
顔も名前も性格も、多少なりともその子それぞれの人柄もわかりますし、
なにより自分で選んだという責任感が生じます。




②社内での人間関係

これは日本人を従業員として使うときも全く同じことですが、
要は、性格の悪い人に、面倒見の良くない人につけてしまうと、
真逆の展開となりますので、十分気をつけるべきということです。


どうせ実習生を受け入れるのであれば、
職場の人間関係の地ならしも事前に整備しておけば、
様々な副産物が享受できます。

会社が実習生受入を進める目的の一つに、社内活性化という視点も
決して軽くはありません。

実習生は当たり前ですが、20前後~30前後辺りまでの若い子たちが多いです。
国によって個人によって、その特性が違いますが、
大筋、元気よく、一生懸命働いてくれます。

簡単な作業であれば、日本人が1時間に100個作る製品を、
実習生は120~150個まで作る子もいます。

そうすると、簡単な作業であってもなくても、長年勤めている日本人も、
ポッと入ってきた右も左もわからぬ外国人の子が、懸命に働いている姿を見て、
自分も頑張らなくっちゃ、と良い刺激となってくれるのです。

加えて、年配の方にしたら、若い子は可愛いので、一生懸命さに動かされて、
自発的に色々教えてくれます。
教えることで、コミュニケーションも図られ、職場全体が明るくなります。

結果的に、作業効率が上がることが多いのです。

また、たかだか3年ではありますが、多少の技術として、

せっかく覚えた作業のコツなどは、一度実習生に覚えさせたなら、
後輩が引き続き配属されてきたら、ちゃんとつむいで、継承させてくれます。


ちょっと脱線が長くなりましたが、こういった副産物が得られるかは、
社内の人間関係ひとつで、簡単に良くも悪くもなります。

そして、違う意味で、①の直接指導する人に要素が大きくなります。



だからと言って、特別難しいことは必要ありません。
人としてちゃんと接してあげるだけで、彼ら彼女らのモチベーションは、
非常に大きく変化します。

ちなみに日本人ほど細やかな気遣いのできる国の人は、ほとんどいません。

普通の日本人と同じように接するだけで、喜ぶこと喜ぶこと。

もちろん仕事ですから、厳しく指導する点はあるものの、
部下の一人として、可愛がってあげればなついてくれるものです。



③定期的な寮のチェック

素行や性格の悪さなどは、生活の乱れから。

派遣と違い、直接雇用の御社の従業員です。

加えて、外国から3年はほぼ片道切符で、御社のために家族と離れて
出稼ぎに『来てくれて』います。

1,2カ月に一度でも構いませんので、寮に足を運んであげてください。

それもまた、あの子たちが、どういう生活をしているかを知ることで、
あの子たちが何をどう考えているのか、わかることもたくさんあります。

そして、それは必ず目に見えないプラスへと転換されていきます。




④組合職員による実習生のメンタルヘルスチェック

えてして、実習生も立場が弱いことから、会社に言いたくても言えないことが
鬱憤として溜まり、おかしな行動に出る場合があります。

こういう芽は、必ず事前に摘み取らねば、後に大きな問題となりがちです。

それを機能させるのが、組合職員の仕事でもあります。

ちゃんと組合職員に、例えば寮などで、実習生から会社がきけない不満を聞き取ってもらい、
会社としても先手を打って、変えるべきところと指導すべきところと整理しつつ、
対応を進めていくことをお勧めします。

個人的には、その程度もやらない組合職員は、
所詮、金目当てのブローカーと言われても
致し方ないのではとさえ思ってしまいます。





たぶん、この点も言い出したらとめどなく出てきて、
ある意味、この部分がイチバン大事なポイントであるとさえ思います。

法律がうるさいので、重箱の隅をつつくようなことを指摘することが多かったのですが、
人と人を結びつけ、正に人材育成、国際貢献という制度趣旨にも現実的に合致し、
『ありがとう』と言われる部分です。


そして、仏作って魂入れず、とは正に。
法律論ばかりウダウダと、大事なのもわかりますが、
もっと本質的な『人』という部分にフォーカスして、
受入の最大効果を図りたいものです。















nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。