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外国人技能実習生の建設業受入先企業から、こんな相談がありました。 [未だにルールを無視する企業と業者]

率直に言って、建設業での人手不足による人工(にんく)確保策として、
現場に取り組む下請け企業から、様々お問い合わせをいただいております。


そんな中でも、受入コストに目が行き、初期費用が20万円だの、
監理費が2万円だのと、目先の明らかなポイントに、
監理団体、いわゆる協同組合の乗り換えに、
目の色を変えていらっしゃる方々も多いようです。



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そして、その裏には、この外国人技能実習制度をろくに知らずに、
表面だけを見て、上手に安く見せて斡旋する心無いブローカーも
未だに多く暗躍していらっしゃるようですね。


責任を負わないブローカーは、本当にお気楽なものです。
無責任だからこそ、言いたい放題ですしね。


そして、そういう悪質ブローカーと組む監理団体も、
ある意味たかが知れていると言わざるを得ませんね。

*余談ですが、
 いや、答え合わせって、フタを開けて、実際に付き合ってみないことには、
 本当のところはわからないのですが、何度か失敗すると、
 だいたいわかってくるんです。
 あぁ、この人、わかってないなぁ、って。
 そう、わかっていないからこそ、良かれと思って勧めるような
 ある意味、イチバンたちの悪いブローカーも結構います。


そして、そんなブローカーも、例えば、その監理団体の名刺は
持って動いていることも多い。


詳しい内情を知らない建設業企業にしてみたら、
組合の人間だとも思いますしね。



そう、結局、後の祭りで、取り返しのつかないことになるリスクは
けっこう高いと思います。



取り返しのつかないリスクって、具体的に言えば、以下のようなケースです。
聞いた話も含め、真相は誰にもわかりません。
しかし、結果当方に相談として伝わってくるお話の一部です。



・受入費用20万円支払って、ベトナム飛んでAさんBさんCさん決めてきた。
 後日、組合が受入停止処分を食らった、結果AさんBさんCさんは来れない。
 訴えてみても、20万円は返ってこない。
 どうやら、ダメになりそうなことをわかっていても、
 受入を受注していたようだ。
 ブローカーに聞いたら、自分も騙された、申し訳ないからと他の組合を紹介された。
 ブローカーの腹は痛むどころか、また太る。
 貴企業が支払った費用をもう一度分けてもらって。



・受入費用20万円支払って、ベトナム飛んでAさんBさんCさん決めてきた。
 後日入国、配属してきた。
 給料が安いと訴えてきた。
 よくよく話を聞くと、本来であれば受入企業が支払う日本語講習費用、
 渡航費、日本とベトナムでの各種申請諸経費など、
 全部実習生が自己負担しているため、かなりの返済せねばならない
 借金額があるとのこと。
 受入企業は、組合に聞く。
 ウチはそうしているから安く受入出来るんです。
 送り出し機関が大丈夫と言っているから、送り出し機関に確認します。
 送り出し機関は対処してます、そちらで対応してください。
 誰もこの事態の責任を取ろうとはしない。
 結果、実習生は失踪した。


・約束通りに、入国、配属を迎えた。
 AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 初任給ののちに、給与明細がおかしいと言ってきた。
 社会保険や厚生年金、家賃や水道光熱費がこんなに引かれて
 手取りが少なすぎる。
 誰も日本の法律を説明していない。
 入り口で説明していないため、額面がもらえると思ってきた。
 思い込みであったとしても、ルールを破ることはできない。
 結果、少ない給料で騙されたと思い、失踪した。


・家賃がこんなに高くはなかった。
 実際に入国してから、2万円が3万円になった。
 なぜか親睦会費やレクリエーション代などが引かれて手取りが少ない。
 移動にかかる時間も残業代になるって聞いて、なってないから会社を訴えた。
 事細かに労働条件の確認を、入り口の時点でしっかりやらないため、
 結果、実習生にやる気がなく、事故につながった。



・約束通りに、入国、配属を迎えた。
 AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 元請けに聞いたら、手続きが終わらないと現場に入れない。
 手続きに必要な書面を組合に頼む。
 組合はそんな書面は提出できない。
 なぜ?・・・やってないから。

 提出する場合もある、やっていなくてもやったことにして。
 そういう組合は、JITCOなどの監査の際に、結果発覚する。
 組合が不正行為認定され、実習生は今まで通りに働けなくなる。
 結果、3年待たずして途中帰国した。
 組合を訴えても、答えは返ってこない。
 巻き込み事故を食らうと、自社にまで不正行為認定され、
 実習生の受入が5年はできなくなる。



・AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 しばらくすると、給料が少ないと訴えてきた。
 契約通りに支払っているのに、なぜ?組合に相談する。
 組合が実習生と話をすると、もっとたくさんもらえると聞いて来日したとのこと。
 送り出し機関に聞いたら、そんなことは言ってはいない。
 よくよく聞いていくと、送り出し機関に紹介したブローカーが、
 日本に行けばもっと稼げると嘘をついて、
 そのブローカーに多額の支払いをしていた。
 送り出し機関が、ちゃんと管理できていないことがわかった。
 だからといって、送り出し機関も監理団体も受入企業も
 誰も実習生の借金の肩代わりができるものではない。
 しばらくして、実習生は失踪した。
 もしかしたら、送り出し機関までグルだったのかもしれない。
 本当の意味での真相は、日本からではわからない。

 こういう組合に限って、それは送り出し機関の責任であるという。
 我々も被害者だと。
 いや、受入企業にしたら、その責任までを含めて、
 組合に費用を支払っているのに。


・AさんBさんCさんは頑張って働き始めた。
 病気になった、ケガをした、病院に行った、
 保険申請して欲しいと訴えてきた。
 組合では、それは受入企業が加入すべき保険に入っていないから
 申請できないとのこと。
 別に保険に入らなくても問題ないし、受入コストが高くなりますけど
 いいですか?




あぁ、キリがありません。




フツーに考えれば、提示された条件(価格)で、
やることやってくれるなら、安いとこが良いに決まってます。


しかし、いくら口で言っても、実際に危惧する事態に陥らなければ、
わからないし、身に沁みない。


だって、幸か不幸か、そのまま受入が問題なく進んでいる場合も
まれにあるのですから。



これは、総じて管轄入管やその担当官によっても大きく違うし、
受入企業の労務管理レベルによっても違うし、
監理団体によっても、その監理の仕方には大きな違いがありますし、
業種業界によっても、その温度差は、決して公平とは言えないものがあります。



そんなこんなでなかなか真意が伝えられないことも多いのですが、
全ては受入企業の経営者のご判断です。



後悔先に立たず。


なってからでは手遅れなのが残念でなりませんね。


例え相談されたとしても、
私たちには入管ブラックに載ってしまった受入企業を
復活させる力はありません。



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外国人技能実習生はどうすればうまく使えるのか?! [技能実習生受入時の本音の問題点]

昨日、一昨日と、外国人技能実習生、つまり労働力を確保できたから、
人手不足の問題は解決した、というワケではないことをお伝えしました。

それでは、実習生の配属を迎え、約3年間、どう接して対応していくべきでしょうか。


あくまでも個人的な主観ですので、ご承知おきください。

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配属日である入り口では、仲間として迎え入れてあげることと、
初日からいきなり自炊ができないこともあり、
できれば、一緒に歓迎会的な食事会を開いてあげるといいと思います。

よく、それなりの規模の企業では、ビジネスライクに手続きを進めますが、
東南アジアかつ貧しい国々では、家族の結びつきが非常に大事であり、
特に食事を共にすることは、暖かく迎えられたとして、
実習生たちも非常に好意的に、会社のために頑張ろうという気持ちになりやすいです。



次に、日本語で結構ですので、逐次、声をかけてあげてください。

初出社から給与を支払っているワケですから、
少しでも会社の役に立ってもらわねばなりませんが、
最初は右も左もわからぬだろうと、結果誰でもできる単純作業に
従事させることと思われます。

そして、そのまま、その業務に従事させ続ける流れがほとんどです。

しかし、彼らも人間であり、機械ではありませんから、
つまらない仕事ばかりだと、飽きてきます。

まして、誰でもできる仕事=誰もしたがらない仕事をさせられていると
いう感情になりがちです。

しかし、同僚や上司による労いの言葉や、
何気ない横の会話が、実習生たちの心を癒してくれます。

仕事は面白くなく、大変であることは承知している彼ら彼女らですが、
仕事をしなくては、仕事ができなくては、給与を支払ってもらえないことくらいは
理解できます。

そして、誰もがそうですが、

アナタがいてくれて助かっている・・・

そんな風に当人が少しでも思えることは、
当人のモチベーションと、職場の良好な空気の維持には、
非常に大切なことと思います。


そう、現場での日々が非常に大切です。




そして、会社全体で、区別はしても差別はしないこと。

特にわかりやすい例としては、社員旅行や飲み会などでしょうか。

何かの時には、誘ってあげる。

一緒の時間を過ごす。

そして、一緒に過ごした時間の前後のたわいもない話をする。

ここでも、実習生たちの気持ちは非常に大きく変わります。




そう。日本人の従業員と大して変わりはありません。

普通に仲間として接すること。

ただそれだけ。

でもそれができていない会社もあります。


そういう会社こそ、実習生でもトラブルがあり、
実は実習生だけでなく、日本人従業員間でもトラブルが絶えないのです。


そして、最後に、実習生に求めすぎないこと。


彼ら彼女らは、あくまで『作業』に従事する以上のことは、
なかなかできません。


良くも悪くも3年間しか働けられないのです。


よって、現場で自主的な改善を、つい求めてしまったり、
注意、指導した後の反応に期待してしまうことがありますが、
残念ながら、根は外国人であり、長く就労できないルールに縛られています。


ダイバーシティとい言葉もありますが、
実習生の様々な背景を理解した上で、上手に使い、
個々に対応加減を考えつつ、コストパフォーマンスを最大限に発揮できるかどうか。

この点に限っては、監理団体が主としてできる業務ではありません。


常に、受入企業自身が当事者意識をもって、取り組み続けることが
非常に肝要です。


もちろん慣れや、そもそもの人選の違いもありますから、
1期生より2期生、2期生から3期生と、受入が続けば続くほど、
勝手と幅が受入企業独自の、貴重なノウハウが構築されていくことと思われます。

ひいては、今後の国際社会において、国籍はともかくも、
外国人従業員を雇用する機会に迫られつつある今、
目に見えない、大きな資産となることとでしょう。


これは建前に通じる、現実的なことです。


こういった副産物も意識しながら、日々取り組まれているかどうかによっても、
その違いは大きいことでしょう。


貴社では、外国人技能実習生は、うまく使えていますか?


関係者の気づきの機会となれば幸いです。



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外国人技能実習生の問題って何だと思いますか? [技能実習生受入時の本音の問題点]

外国人技能実習生の問題ってなんだと思いますか?

本当に何だと思いますか?


費用の一切を負担いただく受入企業を基準に考えてみた場合、


 3年間、しっかり働いてくれること。


この1点に尽きると思います。



そして、お申込前から、この実習受け入れが無事終了するまでの間に、

外国人技能実習生の問題なる点は、無数に存在します。


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法(制度)が許す受入対象職種に、きちんと当てはまっているかどうか。

受入後、労務管理が法的に問題ないかどうか。


大きくは、この入管法上の点と、労基関連法上の点。


こういった法律上、いわゆるコンプライアンスの点があります。


また、ルールばかり目が行きがちですが、
実は前述の目的を考えた場合、
注視すべきなのは、実習生と受入企業との労使間の温度差についてです。



法律がうるさいからといっても、それはあくまでルールを守りましょうというだけ。


そうではなくて、人が会社で働いているんですから、
外国人として、日本の、会社の、働くということについて、
特に人間関係などにも、非常に過敏に事前察知していかねばならないことが
無数にあります。


日本語が上手に話せないから、
言われたことには、本当にわかっていなくても、ハイわかりました、と言ってしまう。

本当は違う疑いをかけられているのに、上手に日本語で説明できないから、
ハイ、わかりました、と言ってしまう。

社長や現場の責任者的には、こういったことが続くと不信が募ってくる。
もちろん、実習生にしてもストレスがたまってくる。


結果、社長が、こいつら使えない、
実習生から、もう無理です、

そんな言葉が出てきてしまい、
こういう言葉が出てきた時点で、時間をさかのぼることは不可能となり、

結果、3年間のコストパフォーマンスが見込めず、

外国人技能実習生は使えない!


そういう結論が導かれてしまう。



他にも、様々な呼び水がありますが、
そういった点にも気を配り、常に会社側や実習生の顔色は
確認しておくべきでしょう。

用がなくても声をかけたり、常に見守り続けている姿勢は非常に大事です。




法律と、人としての気遣い、

さらには、双方ともに経験から来る事前察知による早期発見、早期対処。
*なんかガンとかの病気みたいですね、自分で言っててそう思いました。苦笑



細かいことは、言い出したら本当にキリがありませんが、
特に世知辛い現在、法改正を控えていることもあってか、
コンプライアンスの点ばかりに目が行きがちであり、
確かに、監理のハードルの引き上げは協同組合の経営上も
死活問題として重要なポイントではありますが、
=受入企業にしても、受入継続を確保するためには、
 ある意味同様に死活問題なのかもしれませんが、


そもそもの目的を考えた際に、

法律では解決できない問題点についても、
忘れず、重油視していきたいと思います。




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人手不足だからと外国人労働者の確保が終わりではありません! [人口減少社会]

私自身もそうですが、人手不足だからと、外国人労働者(技能実習生)を
受け入れたから、問題解決!とはいきません。

人材確保ができたから、それで事業は拡大の一途なんてことは
あるワケありませんよね。


2年前ですが、こういう指摘の記事を見つけました。


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人手不足ではなく、人材育成を怠ったツケだ!
BLOGOS 片山 修2014年08月25日 22:00
http://blogos.com/article/93141/


もう至極当然、共感します。

いや、人手不足、人口減少だからこそでもありますが。


要は、労働力(労働者)という水を懸命に注ぎ込んだとしても、
会社の人材育成機能がザルであった場合、
せっかく注ぎ込んだ人材は、ことごとく辞めて去っていくことでしょう。


記事でもいろいろ指摘されていますし、
コメントも拝見するとそれぞれのご意見が非常に参考になり、
複数の視点から我が身の是非を確認できると思います。


過ぎ去った過去をいくら批判し、憂いてみても、何も発展はありません。

むしろ、今とこの先を見据えて、同時並行的に、
不十分である点に磨きをかけていくしかないでしょう。



人が育つには、かなりの労力と時間を必要とします。

実習生も数カ月から職種によっては1年がかりで慣れてもらうことも
必要です。


しかし、どの企業でも、特に実習生の場合は同じスタートラインです。

自身で選抜した実習生を、いかにして一日でも早く即戦力と育て上げるのか。

この点は、監理団体がとても立ち入ることができない部分です。
*もちろん間接的には支援させていただいていますが。


そして、実習生だけではなく、日本人にも、実習生以外の外国人従業員にも
同様のことが言えます。


昔と違い、今は鎬を削る同僚も満足に与えられない社会環境もあるかもしれません。
切磋琢磨し、成長する環境がないとしても、その場を創り上げること。

また、研修や講習、合宿や社内行事なども必要かもしれません。


求心力と働き甲斐、個々の成長、そういった方向づけも大切なことでしょう。


人は石垣、人は城。


一人でできることはたかが知れていることと同時に、
仲間を育て、磨きあう環境整備が一番大事なのかもしれません。


そうすれば、良い人財が自然と自社に集まってくるのかも。。。

ぜひこの機会にご一考ください。
















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人手不足倒産の足音が近づいてきています・・・ [人口減少社会]

久しぶりに人手不足倒産の記事を見ました。

社長が現場に立つわけにいかず、従業員がいてこその事業においては、
人手不足におけるリスクは相当高まり続けているようです。


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「人手不足」関連倒産(6月、上半期)
東京商工リサーチ 公開日付:2016.07.08
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20160708_02.html

以下、記事より

 会員中小企業を対象とする「人手不足等への対応に関する調査」では、
 人員の過不足状況について「不足している」と答えた割合が
 55.6%にのぼった。

中小企業の半分以上が、人財不足と答えています。
これは、労働者側に立つ政策から見ても、
「潰れなさい」と言われている中小企業が半分以上ともいえるのでしょう。
労働者といっても、低賃金で重労働な職場に
好き好んで就業する人は、少なくとも日本人にはいませんでしょうから。
また、そういう雇用条件先であるからこそ、
人手不足ともいえるのでしょうから。



 2016年6月の「人手不足」関連倒産は26件(前年同月32件)だった。
 内訳は、代表者死亡などによる「後継者難」型が22件、
 「求人難」型が3件、「従業員退職」型が1件。


求人難と従業員退職を合わせても4件と少なく感じます。
ただし、後継者難での倒産については、
現社長は現状から脱出したくても、逃げ切れない。
ある意味、死亡によってだからこそ逃れられる。
しかしながら、その社長職を継ぎたがる人財はいない。
それだけ、この先の事業継続見込みがないということなのでしょう。



 人件費高騰による負担増から資金繰りが悪化したなどの、
 2016年上半期の「人件費高騰」関連倒産は13件(前年同期17件)だった。


けっきょくは、誰でもいいわけではなく、かといって賃金が見合うわけでもない。
これもミスマッチングというのでしょうか。
朝から晩まで、汗水たらして肉体労働する仕事に、
今時20万の月給などで、就きたがる日本人はいないことを考えてみると、
成立できるわけがないですよね。

さらに毎年最低賃金が上昇し続けていますから、
人材を確保するための費用ないし、その人財にかける費用は
右肩上がり。
安い賃金で良い人財が取れるわけがない。

そんな時代を肌で感じている中小企業にしてみたら、
とても事業の継続を見込めるわけはないことでしょう。




当ブログでは、外国人技能実習生を主に取り上げていますが、
この受入についても、コンプライアンスという、非常に目に見えない
厳しいハードルが待ち構えています。


目に見えるコスト以外にも、どのように労力、時間、手間暇かけて、
取り組まねばならないかを考えた場合、
すぐに飛びつくことまではできない経営者の気持ちもわかります。



それでも、現状のビジネススキームを劇的に変化させない限り、
例えば、今まで従業員にさせていた業務を、ロボットや機械にやらせるなど、
労働力が少なくても回るビジネススキームに変化させない限り、

人手不足問題はついて回り、結果、間に合わない企業は
人手不足倒産への道を突き進むしかないことでしょう。


数年前の「す○や」の閉店、学習塾の事業縮小、
様々な業界で、様々対策が行われており、
みなさん生き残ることに必死です。


それでも、今を生きる私たちには、答え合わせをしていくしか、
道はありません。


いっそ事業転換などもいいのかもしれませんね。


人手不足倒産にならぬよう、先手先手で取り組み続けないものです。


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外国人技能実習制度は、労働力確保を目的としてはいけません!? [技能実習生の法改正]

本当にこういう報道を目の当たりにすると、行政の罪を追求したくなります。

ボランティアなんて到底できるゆとりのない中小企業では、
当然のごとく『労働力確保』として外国人技能実習生を受入します。

外国人の方々には大変申し訳ありませんが、
外国人を採用したいから、外国人技能実習生を受け入れるワケではなく、
人手不足だから、募集してもこないから、
他に有効な選択肢がないから、外国人を受け入れています。


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外国人実習生 自治体8割に 働き手確保 地方、要望強く
東京新聞 2016年7月24日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016072402000146.html


この現実をわかっていながら、法改正など適正化が遅々として進まず、
改正、施行に至るまでの事件などの責任は、
いったい誰がとるというのでしょうか。


この理屈(現実)は、飲酒運転での交通事故などにも同じことがいえるとも思います。

先日はトランクケースに詰め込まれた中国人実習生が遺体で発見されました。
これも失踪した被害者です。
もちろん、個々人の責任はゼロではないと思いますが、
未然に防げる犯罪や被害も数多くあることと思います。



日本の中小企業を中心とした労働者不足は、今後もますます顕著になっていくことでしょう。

法が改正されない限り、現実をちゃんと見たうえでの適正化を図れない限り、
現行の外国人技能実習生としての入国は増え続けることでしょう。

それは、飲酒運転が減らずに増え続けていたことと同様です。


外国人技能実習生ではなく、外国人労働者の受入も、
雇用を考える企業の選択肢の一つとして、
早々に整備を進め、法制化して欲しいと強く望むところです。







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今なお不透明な介護の外国人技能実習生、本当に大丈夫?! [介護 技能実習生]

介護業界の人手不足のため、フィリピンで日本語学校を苦労して立ち上げ、
今既に稼働している。
日本で働けることを夢見て。。。


一瞬、いいなぁって思いました。

書いてあることはキレイで美しいです。

しかし、裏では大変なゴタゴタや揉め事が多種多様にあり、
今でもいくつか引きずりながら前進されていらっしゃることでしょう。


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日本の介護人材不足を突破する!フィリピン3000kmの旅
介護のほんねニュース 2016.07.20
http://news.kaigonohonne.com/article/1256


注:以下、批判的な意見に聞こえると思いますが、
 キレイごとの上辺だけ見ての判断は、受け入れる企業(施設)と
 実習生が大変なことになる制度なので、指摘と受け止めていただけると
 大変ありがたいです。
 個人的にも、フィリピンの女性の実習生は十分可能なのでしょうし、
 消去法的にも、彼女たちに頼らざるを得ないと考えています。


介護を覚えるための日本語学校を設立されている。
生徒を集めている。
すでに頑張って勉強している子がいる。

・・・誰がその費用を支払っているのでしょう。

こちらの日本語学校がボランティアしていて、
日本の会社が全面負担されているのでしょうか。

国やどこぞから助成金や奨学金などが出ているのでしょうか。


受益者負担という言葉があるように、
本来であればフィリピン人の生徒さんが自己負担していると思います。


さて、彼ら彼女らにも生活があります。
家族もあります。


出口がいつになるかわからない子たちから、
率直に言って、頭の悪い子たちから、
近い将来行けるからと言って、学校で勉強していて、
数カ月たった後に、いつになったらいけるんだと騒ぎ出す子が何人も出てくることでしょう。

そして、日本人が経営しているんだから、
日本人は金持ちのお人好しで、自分たちはこんなにも貧しくかわいそうなんだから、
学校を相手取ってお金を巻き上げよう。

自分たちは騙された。

なんて騒ぎ出すことがないと、誰が言えることでしょう。


別の国では、日本の入り口すら定まっていないのに、
今から行けると労働者(生徒)を集めることを禁じている国もあります。


なおかつ、フィリピンでは、学校ライセンスと同時に、
送出すライセンスが必要です。

これも取得するまでに、ブローカー的詐欺師もいれば、弁護士の詐欺師もいれば、
いつまでも動かないフィリピンスタッフの壁を乗り越えられるのか。


外国で事業を興す志と原動力はとても素晴らしい。
私も見習わなくてはいけません。


だけど、本当に大変です。

周りにもたくさんトライしている方々がいらっしゃいますが、

相当な時間と労力と費用をつぎ込んで、やっとスタートラインに立ち、
なおかつそこから、今までの投資を回収していかねばなりません。



こちらの方は、日本での監理団体という受け皿も創り上げられたようではありますが、
こちらも作るだけはけっこうできます。

入管から在留認定証明書を無事予定通りおろしてもらえるかどうか。

フィリピンから無事来日までこぎつけられるか。

そもそも監理団体としての監理ができるのかどうか。



まだまだハードルは無数にあります。


それでも、渡来し続ける姿勢は美しいし、ぜひとも成立させていただきたい。


心からそう思います。



お手伝い程度しかできませんが、
機会があれば絡んでみたいと思います。








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外国人技能実習制度の本来あるべき姿はコレではないでしょうか。 [監理団体と送り出し機関、他]

あぁ、やっぱりこういうスキームが、本来この制度を本当に活かす姿なのかなと。

この外国人技能実習制度には、様々な当事者とその背景の諸事情が複雑に絡み合い、
理屈と現実の間に、どうしても齟齬が生まれてきます。

法律の立場に立てば、おそらくは法律通りに出来ている実態はほぼないのでしょう。


しかし、細かい部分と裏の事情はともかくも、
以下のような事例が本来の理想的な姿ではと思われます。


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震災乗り越え漁業支援 石巻市 西ジャワから実習生150人超 (2016年07月23日)
しゃかるた新聞 (中島昭浩、写真も)
http://www.jakartashimbun.com/free/detail/30793.html


以下、記事を元に自分でも整理してみます。


ここでの当事者は、漁師とインドネシアの実習生です。

そして、漁師単体ではなく、渡波漁船漁協、牡鹿漁協といった団体。
関係は分かりませんが、船主16人が組織したNPO法人石巻漁業実習協議会。

また、地元の一産業である団体がおそらく働きかけたことで、
行政が実際に動いている。
(いや、お役所を動かすって相当大変だと思います、本当に。)

だから、準当事者として、宮城県石巻市と西ジャワ州。


背景:石巻市が2007年に西ジャワ州と外国人研修・技能実習制度に関する協定を結ぶ

  市が市単位で協定を結んだんですね。

  そして、不謹慎ながらも実の原動力としたら、震災復興支援の建前があったからこそ、
  市も、県や国に働きかけれたし、お役所が動けたのではないかと。


①石巻市がインドネシア実習生候補者に奨学金を支給する。

②候補者は西ジャワ州内の職業訓練高校(SMK)漁業科に入校する。

③漁師の技能を多少なりとも慣れて覚えてきてくれれば、受け入れる漁師も助かる。
 ナゼって、一人で漁には出られないから=労働力として欲しいから。

④帰国後に、就職先があって西ジャワ州の漁業が栄える。


順当なストーリーですね。



結果(目的)

漁師 労働者確保、漁が続けられる

市 漁師が事業を続け、税収があがる、市民のためになる

西ジャワ州 リスクがほぼなく、漁業再興につながる

実習生 出稼ぎができ、帰国後も身につけた技能で稼ぐことができる

・・・ただし、記事後半にあったように、日本の漁で身につけた技能が活かせる環境がない。
はたして西ジャワ州が本当に日本の漁と同じ機械などの環境を整備できるかどうか。

ここが未だできていないことが、そもそも画竜点睛を欠くみたいな気もしますが。

しかし、それでも実習生にとっては、帰国までの生活が安定するため、
機能しているのでしょう。


八方丸く収まることであれば、言葉通りwinwinってことですから、
理想形ですね。

間に入る監理団体は『ごちそうさまです』ってところでしょうか。苦笑


余談ですが、

『実習生らは網などの漁具を一から作って準備を進め、漁の再開を早めたという。』

とあります。

実習制度でいうならば、必須作業などができない、
必須作業に明記されている技能が身につく技能実習計画でなくては、
在留認定の許可は下りないし、
その計画通りに実習が進まなくては、許可は取り消されます。

JITCOの監査など入って、杓子定規ないつもの裁定を公平にしていたならば、
漁具を作る期間によりますが、他の必須作業がとても一年以内に
十二分にできるとは思えず、まして一日8時間労働で済んだのかという疑義もぬぐえず、
不適正な受入と判定されるべきことであったのでしょう。


でなくては、法律をかざして常にイジメられている他の監理団体や受入企業にしたら
やりきれない思いが、どうしても渦巻いてしまいます。苦笑


もう一つ、

『漁業従事者の後継者不足を解消する手段として奨学金制度を提案。
 学習意欲があるにもかかわらず、就学できない子どもたちへの
 経済的な支援を打ち出した。』

実習制度は、後継者育成にその制度趣旨を置いていません。
あくまでも技能移転を手段とした人材育成、国際協力にあります。

制度の活用は、本来の目的の一環とはいえ、
その本来の目的が、直接的に制度に密接にかかわってきています。

これも、杓子定規な縦割りお役所には、看過してはいけないポイントです。

アレだけ口うるさく指導してくるワケですから。



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外国人技能実習生の職種・作業の範囲について [技能実習生の法改正]

ある企業さまから、受入の相談がありました。

現監理団体が受入停止処分をうけ、受入が滞り、困っている。

そもそも監理体制に不満があるので、監理団体を変える予定であり、
相談に乗って欲しい。


ダメになる協同組合と、その被害をこうむる受入企業からのご相談は、
最近、周りで多い案件です。


JITCOの監査訪問も、一昔前と比べて非常に口うるさいと聞きますし、
外国人技能実習制度は、法改正を控え、
現行上でも、非常に厳しい事態となってきていると
肌感覚で思います。


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そして、困ったのは、こちらの受入企業からの相談があって、
大筋お引き受けさせていただいたのですが、
現在の対象職種が、根本から合致していないと判明。


いや、現状の作業風景を拝見するに、問題はないのですが、
違う職種受入をされていらっしゃるご様子。


けっきょく、現受入職種については、転籍をかけず、
新規でちゃんとした職種での受入を勧めることとなります。


ちょっぴり残念です。苦笑



そう、こうやって、昔はOKだった通り相場的なポイントが、
実はまだまだ残っています。

その点を許したままでの受入継続が続いているということです。



そして、違う協同組合に聞いて初めてわかる事実。

いや、前の組合さんではOKだったかもしれませんが、
私どもの組合では、ご容赦できないほどに法律が厳しくなっています。

この機会に、襟元を正しませんか~?!ってお願いします。


ご理解いただけないような場合、泣く泣く手を引かざるをえません。



実習生が従事してもよいとされる、作業の範囲は、ダイジェスト版で決められています。

その職種によって、それぞれ文章で書いてあります。


それ以外の業務は禁じられています。


基本的かつ根本的なルールですよね。


こういう点から、一つ一つ答え合わせを進めていかねばなりません。


みなさまも様々多々ご苦労されていらっしゃると思われますが、
近い将来に路頭に迷う、迷わせる、迷わされることのないよう、
今のウチから注意して参りましょう。


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人材派遣の営業マンはノルマが辛い、辞めたい、じゃあ・・・ [人口減少社会]

私たちと似て非なる人材派遣会社にとって、
人口減少社会における労働力確保が非常に難しい今、

営業マンのノルマが辛い、辞めたい、何かいい方法はないか、

様々ご苦労されていらっしゃると思われます。


求人募集をかけても、電話が鳴らない。
ヘッドハンティングしてもうまくいかない。
何とか良い営業方法はないものかと、皆さん頭を抱えていらっしゃることでしょう。


だからといって、監理団体の実習生対応に救いを求める方々も少なくないとしても、
業務内容は決して同じではないことと、
利益率が派遣と比べてあまりにも悪すぎるため、
給料は決して高くはありません。

むしろ、安い給料で派遣以上の業務量をこなさねばならず、
結果的に転職が良しとなるかどうか、疑問です。


であるならば、どうしたらよいのでしょうか。


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・・・外国人の人材はいかがでしょうか?

実習生とは違います。

外国から招聘してくるんです。


術はあります。


もちろん合法であり、正々堂々と招聘してお客様である受入企業に
ご案内できます。


有料職業紹介もできますし、派遣も可能です。



でもね、海外のエージェントと提携する。

何を基準にどう募集しどう選定するか。

どうVISA申請するか。



行政書士に聞けばいい。

はい、聞いてみました。

行政書士は入管申請の手続きをする代書責任のみであり、

入国までの責任は持てませんとの答えでした。


いや、私より能力の高い方や、経験豊富な方もたくさんでしょうから、
お知り合いの実績のある所とタイアップされれば良いなど、
選択肢は無限にあることでしょう。

ですので、ご自身で仕入れルート開拓が可能な方は、
ぜひお取組みされるとよいでしょう。




私は、色々と時間も労力も費用もかけて、
やっとこさ少しわかり始めたところです。


実績も徐々にですが、でき始めました。

そして、せっかくこんな拙いブログをご覧の皆様に
お伝えできることであれば、お伝えいたします。

もし必要であれば、
派遣で困っていらっしゃる方々も、ぜひお問い合わせください。


お力になれば幸いです。


そして、実績作りの仲間が広がればありがたい限りです。





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