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介護での外国人技能実習生受入事業にビジネスチャンスを考え動いている方々へ [介護 技能実習生]

日本人外国人問わず、人ひとりの人生を、簡単に考えていませんか。

知らなかった、自分が悪いわけじゃない。
自分に責任が及ぶことを考えたら、日本国の政府のせいにして
逃げることがイチバン簡単で楽な道でしょうね。

そういう経営者やブローカーが、わんさかいることでしょう。


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外国人技能実習制度、日本で審議遅れ、介護士目指す越若者、道半ばで断念も
Sankei Web 2016.9.13.05:00
http://www.sankeibiz.jp/smp/macro/news/160913/mcb1609130500002-s1.htm



2015年3月の政府の閣議決定を根拠に、
ここ数年、介護業界の労働力不足のとてつもない市場規模に目をつけ、
実習生事業への新規参入を試みて、
正に良かれとも思ってのことかとは思いますが、
実習生排出国にて、日本語学校や、送り出し機関との提携など、
さんざん動いてきている方々が多いことと思います。


そして、見切り発車にて、バラ色の夢を見せて、生徒募集し、
今もなお日本語教育を実施しているところも、
ベトナムだけではなく、その国ごとに、数多くあることでしょう。


当ブログでも指摘し続けてきていましたが、
正に恐れていたことが、記事のように起きてしまっていました。


学校はいいですよね、学生から費用を徴収してやっているわけで、
ビジネスとしての収入はあるわけですから。

でも、夢見て踊らされた生徒は、少なくとも稼げるであろう収入を見越して、
借金もしています。
詐欺の片棒を担がされているような、日本語教師はどんな気持ちなのでしょう。
こういう生徒たちの悲惨な状況に直面しているワケですから。

「先生、いつになったらワタシは日本に稼ぎに行けるの?」

答えようもありません。



結果、生徒から信用はなくなり、その国でも、
もしかしたら詐欺で訴えられるかもしれません。


日本に逃げ帰りますか?


そこの日本語学校(看護介護の専門学校や大学を含む)は、
倒産するか、事業変更するか、しても失った信頼は、
取り戻せるか定かではありません。


いや、記事を見ると、受入を期待する介護施設も厳しい現実に
直面しているかもしれませんね。

少なからず投資してきた費用や労力が、
いつになったら日の目を見るのか定かではないワケですし、
そもそも生徒さんたちの前で、

「受入施設です、みんな頑張ってね!」

なんて挨拶していたものなら、顔を見るのも心苦しいことでしょう。


そして、たとえ、2017年、2018年に受入が可能となり、
結果来日したとしても、その生徒さんは借金まみれにて、
返済を可能とするだけの収入を稼ぐことはできず、
失踪の呼び水となります。

当然、こういう背景が見える監理団体としたら、いくら日本語ができても、
いくら介護看護のスキルがあっても、
とても3年の実習を無事に継続できるとは思えないため、
受入を拒否します。
*もちろん見えない監理団体は、喜んで提携し受入を進めます。


日本語学校、送り出し機関、監理団体、受入企業、
はたまた、行政書士、入管、労基、それぞれが、
それぞれの持ち分野でのみ責任をもって対応をしている限り、
たぶん解決はないのでしょうね。

ただし、我々のような監理団体は、
通して実習生の入り口から出口までを考えなくてはなりません。
なぜならば、3年間無事に実習を継続してもらわないと、
受入企業が困るから。
結果我々もビジネスにならないから。



そういう意味では、いっそ監理団体が入口から出口までの、
生き血と神経を通わせられるだけのシステムを創り上げねば、
本当の意味での解決はないのかもしれません。
現実は残念ながら、不可能に近いのですが。



経営者によっては、動きながら考え決定していけばいい、なんてこともあるでしょう。
もちろん、その通りな視点もあります。

でもね、動きながら決めるのではなくて、ゴールをどこに置くのかによって、
まったく違った判断になりますし、そのゴールまでの距離や道のりを、
それぞれ理解していないことには、ゴールにたどり着くことすらできません。


どんな仕事も簡単ではないことは承知ですが、
特にこの制度事業は、現場の現実を知らない経営者には、
本当に難しい事業だと思います。


結論とすれば、
たとえ世間を知らない実習生予備軍の子たちだとしても、
結果、恨みを買い、その家族にまで辛い思いをさせる行為は、
止める様にお願いしたいものです。


最後に、

振り子の頂点(支点)を政府だとすると、
紐の先が実習生です。

法改正も実習生を守るためであるならば、
決めた期日を守って法整備を進めていただかないからこそ、
実習生とその家族を殺す行為となることも、
十二分に理解していただきたいものです。


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