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実習生の配属時に考える、通訳の必要性について [技能実習生受入時の本音の問題点]

通訳は同席したほうが良い。
ある意味、当然でしょう。

でも、本当に通訳の同席回数は多いほうが良いのでしょうか。


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どの国の実習生も、母国で日本語の勉強をして来てくれています。
もちろん、制度としてのルールもあるためですが、
そもそも外国で数年にわたり働くことが決まったならば、
その国の言葉を覚えなくては、自身が困ります。

来日してからも、集合講習として、約一カ月は、
日本国内で様々な講習を通して、
日本語だけでなく、日本のルールや習慣を学びます。


そして、配属を迎える時、すでに仕事は始まったも同然です。



半年前には雇用契約、雇用条件について説明もしていますし、
様々な講習を通して、勉強してきています。

配属前には、健康診断も終え、住民票登録、給振銀行口座の作成、
雇い入れ前教育までも実施します。
寮の使い方、近隣のスーパー、ゴミの出す場所、出し方、
まずもって一通りは教えます。


でも、この時、通訳がいると、全ては通訳が母国語で教えてくれます。
これまた当然ですね。


間違った認識など避けるためには、いたほうが良いというのはわかりますが、
結果、何かあれば、すぐ通訳に頼るクセがつきかねません。

これは、受入企業も同じで、ちょっとしたトラブルでも、
すぐ通訳をよこせと。

特に、大人数の受入企業に対しては、専属つきっきりの対応が求められる場合も。



この状態がはたして良いのかどうか。



コレが続く企業、エスカレートする企業では、
企業も実習生も、その先に労使関係の進展どころか、
良好維持すらままならないのではと、思えてなりません。



実習生自身も、日本語の世界で生きていくために、
日々日本語にさらされるべきでしょうし、
自身がそういう意識を持つためにも、
頼るところを少なくしたほうが、
より日本語習得は進み、本人にとっても、
とても良いことだと思います。


企業にしてみても、日本語が上手に使えない実習生と、
どうやってコミュニケーションをとればいいか、
彼ら彼女らは何を思い、何を感じているのか。



通訳は日々企業に常駐しているワケではありません。
もちろん、先輩実習生がいる場合、先輩が助けてくれますが、
そういう意味では、本当に1期生は苦労している分、
日本語能力は、総じて2期生以降よりも間違いなく上です。



入り口となる配属時に、最初が肝心と通訳同行する場合もあります。
特に実習生の日本語習得能力が相当に低い場合は。


最初が肝心であるからこそ、配属時には、
頼れるのは自身しかいなく、
受入企業ともこれから話をしていかなくてはならない、
通訳はいつでもいるワケではない。
と、通訳をあえて不在にて配属手続きを踏むことも
アリではないでしょうか。



協同組合側の本音は通訳費用の軽減です。
法律が様々うるさすぎること。
手続きの煩雑化や書類管理が非常にうるさいこと。
都度都度の手間暇や裏方コストが非常にかさみ続けていること。
最低賃金が上がり続けているため、
監理費などのコスト負担を受入企業に望みにくいこと。


これから、企業並びに実習生自身に、
様々な手間暇をお願いしていくことが求められそうです。


配属時も、受入企業の担当者が、講習施設まで、
直接自身でお迎えに行き、手続きを指導した上で、
自身で対応願うケースも考えられます。


だって、コストは安いほうが良いわけですから。

通訳も何百人受け入れている協同組合では、
常勤も少なくないことでしょう。

しかしながら、何百人受け入れている協同組合こそ、
入管からもマークされやすいと協同組合側もわかっています。

だから、エリアごとに複数の協同組合を有する経営に
変わっていきます。

肥大化は決して良いことばかりではありません。
担当者を増やすため、経験の少ない人材を
抱えて入れ代わり立ち代わりです。


100点満点の組合など、おそらくどこを探してもないことでしょう。


何が言いたいかというと、協同組合の選択も非常に大事ですが、
そもそも受入企業自身が、実習生自身がしっかりしていれば、
実はあくまで補助の立場である協同組合に対して求めることは、
肝心要の点以外、些事はほとんど当事者間で解決できるものだということです。

これは、監理団体である協同組合からすれば、
楽することにほかなりませんが、
実際この通りだと思います。


日本語能力を求める企業にこそ、
実習生の自意識を自然と促す策は必要不可欠です。
それは、協同組合に求めるばかりではなく、
自社の問題として、取り組むこともお考えいただくとよいと思います。


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