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介護の技能実習生は成立するのか、今一度考えてみました。 [介護 技能実習生]

未だ、いつから受入が可能となるのか、正式に公表されてはいません。
介護の外国人技能実習生について、はたして現実的に可能となるのでしょうか。

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久しぶりに記事を読みました。
けっこうビックリでした。


日本の介護、アジアで人材争奪戦 実習生制度の意義は?
朝日新聞digital 松川希実2016年12月5日00時34分
http://digital.asahi.com/articles/ASJD164S9JD1UTFL00M.html?_requesturl=articles%2FASJD164S9JD1UTFL00M.html&rm=678

*動画もありますので、ご参照ください。


十分かどうかは別にしても、様々、なるほどと思いました。


 日本の介護現場で働くことをめざし、1年間にわたり訓練を受けている。

 →すでに1年間訓練を受けている・・・それまでとこれからと、
  施設に選ばれるかどうかも定かではない中、生活など大丈夫なのでしょうか。
  いや、スクリーニングされてるようですので、大丈夫だと思いたいのですが。


 医療団体と協力して・・・

 →どの国でも医療、看護系の学校と提携しているところが多いですね。


 介護に特化した人材育成プログラムだ。まず適性を見るため、
 1カ月の座学を経て老人ホームで1カ月間の実習をする。
 掃除やオムツ洗いをやり切った人だけが日本語訓練に進む。
 「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる」という
 日本語能力試験N3以上のレベルが目標だ。


 →これまた当然でしょう。このN3以上というのが、ミソです。
  介護の実習で指摘するN4、N3相当というのは、はたして
  特に会話能力の評価など、具体的にどう評価されるのでしょうか。


 「介護をやりたい人材でなければ、日本での仕事に疲れて逃げてしまう。
 きちんと育てれば良い人材が育つ例を示したい」と意気込む。

 →そうでしょうね。
  だから『掃除やオムツ洗いをやり切った人だけが日本語訓練に進む。』
  のでしょう。


 日本の介護現場で働いてお金を稼ぎ、
 育ててくれた祖母に恩返しをしたいと希望。
 「仏教のクドー(功徳)にもなるし、いつか故郷に老人ホームを建てたい」
 と夢を膨らませる。

 →個人的には、ぜひとも夢をかなえさせてあげたいと思います。
  でも、施設側の要望は、おそらく介護福祉士の資格まで取得させ、
  その後も働いてもらいたいでしょうね。
  そうでなかったといても、3年後、5年後にどう心変わりしているのか、
  後追い調査をお願いしたいほどに、外国人は心変わりをする場合が、
  現実的には多く感じられます。


 東京都のある特別養護老人ホームは求人活動で人を集められず、
 今年度は20人確保するため人材派遣会社に1200万円を払った。
 別の介護施設の担当者は「技能実習生なら5年は働く。
 1人100万~200万円の手数料を払ってもいい」と漏らす。

 →これは労働力確保と指摘され、あまり公表は宜しくない発言ですが、
  一人100万~200万もの手数料を支払っても良いとは驚きです。
  もちろん、それだけの人手不足に死活問題を抱えていらっしゃるということでしょう。
  例えば、監理費3万円だとしても、3万円×60カ月=180万円+諸経費は
  可能だという意味でしょうか。


 「介護人材募集」と貼り出す老舗の担当者は
 「日本の介護人材は足りないから集められるだけ送れる」とし、
 人集めの秘策を明かした。
 日本の施設が求める人材の日本語能力に応じて、
 「基本的な日本語を理解できる(N4)人材は20万円」「N3なら30万円」と、
 あっせん費用を引き上げる。
 上乗せ分を奨学金として実習希望者に渡せば、
 他社より集められるという戦略だ。当面は月70人の送り出しを目標にする。

 →これが送り出し国の現実です。
  当然、ビジネスとして現実的には募集コストがかかっています。
  制度そのものは、送り出し国の介護施設にいるスタッフが、
  更なる技術の習得として、先進国である日本の介護施設で実習を通して、
  技術を学び、3年後、5年後に母国に帰り、母国の元介護施設に
  戻って、その習得した技術を発揮するまでが、実習制度の骨格ではありますが。


 大手送り出し機関には昨夏、
 「山口県の老人ホーム用に50人以上育てられるか」と照会があった。
 急きょフェイスブックに「日本語ゼロから教えます。介護に興味がある人募集」と
 書き込むと、昨年9月だけで約40人が集まった。
 寮に住まわせて日本語を教えたが、日本で法整備が進まず、
 半数以上はしびれを切らして別の職種で日本に渡ったという。
 それでも担当者は
 「時間も金もかかるけど、介護人材を送り出せば元が取れる」と期待する。

 →ビジネスなんです。
  でもビジネスだからこそ、送り出す側にも責任がついて回るはずですけどね。


 ミャンマーのある老人施設の理事は「技能実習の経験者を雇いたいとは思わない。
 『お客様』として扱う日本と『家族』として支える私たちの介護方針は違う」。
 ヤンゴンの送り出し機関は「日本へは出稼ぎ目的だ」と言い切る。
 経済が発展すれば技能実習のうまみは薄れる。
 ヤンゴンの送り出し機関組合の幹部は「今の給与水準で介護人材を送れるのは、
 あと5年ぐらい」と指摘する。

 →日本には日本の事情があり、制度が法改正されましたが、
  無論、送り出し国には、送り出し国の事情があります。
  そして、ウダウダやってる間に、格差は縮まります。
  受入がスタートしてから、3年半後、いや5年半後に帰国です。
  入り口の今はともかく、出口の頃に、はたして出稼ぎにきた意味があったと、
  来日した実習生が思ってくれるかは誰にもわかりません。


 職員が利用者の入れ歯を取って洗う場面に顔をゆがめた。
 「これも介護の仕事だと思わなかった」と驚き、
 「でも目線を合わせるのは良い。介護をすると優しい人になれそう」と語った。

 →外国人技能実習生は、正に入国し、配属され、いざ実習が始まって初めて、
  その施設で自身に求められる具体的な業務内容に気づく場合も多い。
  この実際の実習という就業にたどり着くまでに様々な修練があり、
  なおかつやっと給料が発生する現場に入って、こんな仕事だと思わなかった。。。
  非常に辛いミスマッチングとなりうるので、このように、十二分に
  事前に適性や確認が様々必要と思われます。
  前から指摘している、要介護者におしりを触られても、セクハラと訴えるような
  実習生は、適正はないということです。
  *もちろん、そうさせない策を施設側で打てているなら別ですけど。

 ただ安くこき使おうとする国に、人材はいずれ来なくなる。

 →もうおっしゃる通りです。
  適材適所ならぬ、適材適正賃金にて、人を人として大切にできる企業にのみ、
  継続して良い人財が集まることでしょう。


さすがに金儲けに走る輩だけではなく、
真剣に取り組む方々も、国内国外問わず、
たくさんいらっしゃるように感じられます。

それでも、皮肉のように突っ込んできたように、
現実は複雑怪奇にて、今はよくても、その後、
様々変わりゆくのが人であり国であり法律です。


本当に色々考えさせられます。



ただし、介護業界での人手不足は、本当に深刻です。

でも、本当に必要なところでは、ルールとコストの両面にて、
行きわたらないのが、大変残念ながら現実です。

結果、施設は全て都会に。

それを拒むものは、老々介護にて寄り添い死を迎えましょう。

切ないほどに今まさにそうであろうと思われます。
そしてこの先も。


それでも、法治国家に生きる私たちは、法令遵守に自らを正し、
できることをできるだけ取り組んでいくのみです。




宣伝です。

こんなサイトを作ってみています。
フォーラムなどにてご質問やご意見いただけると喜びます。苦笑


『外国人労働者受入の円滑な進め方』
http://gaikokujin.link/blog/





  






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