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介護の専門学校に外国人留学生が増えていますが、実は… [実習生とは違う受入手法]

NHKがまた介護、外国人についての番組を放送していたようです。
いくつか掘り下げてみます。

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外国人労働者100万人時代 介護をめざす留学生
NHK MIRAIMAGINE
まちの未来 ともに生きる 首都圏ネットワーク 千葉 2017年6月12日
http://www.nhk.or.jp/shutoken/miraima/articles/00798.html


人間考えることは同じでして、
介護の技能実習生のハードルが高いことを察してか、
同時に介護福祉士としての『就労ビザ』も新設されることから、
そもそも留学生として外国人の受け入れを進め、
介護福祉士の資格を取得して堂々と就労ビザを獲得して欲しいと、
こういう労働力確保の先手を打っている介護施設様もあります。


記事に順じていくつかツッコミます。

まず、介護であろうがどんな専門学校でも、
少子化の影響をもろに受けているため、
お金を払って学びに来てくれる人ならば、
外国人も当然ウェルカムです。

むしろ、積極的に受け入れに励みます。

実習生の送り出し機関が、同様に留学生の送り出しを兼ねているところも
当然多くあります。

ちなみに外国人留学生を一人受け入れ出来た場合、
約10万円が専門学校や日本語学校から支払われるようです。
*地域や職種など諸状況によります。

ただし、留学生を目指す外国人には、
実習制度とは別の、支弁能力なるハードルがあります。
結論だけ言うと、150万ほどの預貯金などを立証出来ねば、
入管は許可を出さないようです。それだけでもありませんが。

よく考えてください。

外国からわざわざ日本に働きに来たいと希望する外国人にとって、
150万円という大金も大金が、借り入れ以外に経済的に日本で
勉強に励むことに問題ないというゆとりがある外国人が、
はたしてどれだけいると思いますか。


そう、なんやかやで、実習生同様に、
そのほとんどの外国人留学生は、本当は書類に問題がある場合がほとんどです。
良い悪いは別にして。


では、だからといって、その経済的負担を軽減してあげようと、
これまた記事にあるような介護施設などの心ある企業が、
その学費負担などを支援してくれるケースも少なくありません。

ですが、九州でも今年初めに問題となったように、
企業もボランティアできるゆとりがあろうはずもなく、
結果的には、式年所してくれた介護施設で働くことを約束しての支援となります。

そして、この場合、労基上でいえば、
強制労働という解釈となるようです。

この点で、私が知る限り、明確な結論は未だ出てはおりません。

出るまでの玉虫色の今のうちに、指摘されるまでは、
どんどんこういった受け入れを進めてしまうことも、
ある意味、現実論なのかもしれませんが、
なにぶん法律ですので、そのかけてきた資金が目的通り報いられるかどうかは、
保証されるところではありません。


なおかつ、外国人にとって、介護として通用する日本語能力のハードルの高さは、
相当なものです。

こういった点でも、はたして介護福祉士の試験に皆が皆パスできるかどうか。

途中で挫折し、帰国する外国人留学生も少なくないことでしょう。


さらには、外国人にとって、この介護福祉士の資格を取ったからと言って、
生涯にわたり日本で、その介護施設で勤め上げるという意識は、
まったくありません。

これは、考え方の問題ですので、良い悪いの日本の道徳的倫理観を
彼ら彼女らに押し付けることもできないことです。


結局のところ、出稼ぎを目的とした外国人にしてみれば、
何も介護がどうしてもしたくて日本に来ているワケではありません。


日本語検定も3級、2級などにもなれば、
違う職種への転職も可能かもしれません。

いや、介護であっても、資金援助頂いたことは過去のことと、
もっと給料の良い、利便性の良い、他の介護施設に転職していくリスクも、
十分考えられる現実です。


問題一つ一つが、掘り下げて視点を変えると、
時間がたつと、問題は種々雑多様々散在しています。


実習生としての受入が良い、
留学生としての受入が良い、

何が答えかは、それぞれの施設と同時に、当事者であるそのヒトが
それぞれに出すものです。


先々を考えることと同時に、
見えない現実、見えないことの運びや流れにも、想像力など駆使し、
スタッフのためとなる施設でもあることに、
注力することも大事ではないでしょうか。


介護は本当に難しいと思います。




ちなみに、以下、今までの新制度に対するコメントしてきたことを
まとめてみました。ご参考まで。


外国人技能実習の新制度における注意事項まとめ
http://gaikokujin.link/blog/751.html




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