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受入企業の方々へ、どうしてもかかるコストについて。 [組合などの監理団体について]

監理団体にどれだけのコストがかかるかについて、
少しでも理解が進むとありがたい限りです。

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内情が分からない方にとってみれば、
監理団体、いわゆる実習生受入事業に精を出す組合は、
結構儲かるんじゃないかなぁって、思われがちです。

下手すると、自分たちの利益のことばかり考えてるかのようにも。

でも、実際はどれだけのコストがかかっているのか、
お分かりになりますでしょうか。


まず人ですが、

代表理事、専務理事、ほか、事務職員。

それ以外には、現場を担当する職員が、必要ですね。
いわゆる営業マンともいえるでしょうか。


例えばですが、

代表理事 50万
・・・回り始めるまではゼロでいいといいつつ、
ずっともらえない代表理事って結構います。

専務理事 40万
・・・せめて送り出し機関との折衝経験であったり、
入管やJITCO、また労基などとも話し合いをしてきた、
いわゆる問題解決に導ける、道筋を作れる方がなるべきでしょう。
技能実習計画の作成指導が認められる経験豊富な方でもあるべきでしょう。
当然、入口から出口まで、どのタイミングでどんな対処を進めねばならないかなど、
・・・言い出すとキリがない、でもそれだけかなり重要なポジションです。
専務理事じゃなくても、誰かしら責任者的に必要でしょう。


事務職員 25万
送り出し機関から必要な書類を、必要な記述と種類と期日を守らせて、
JITCOや入管、今後は機構に提出したり、各種アラート機能が
先回りしてできるだけの事務員さんがいてくれることが理想であり、
ある意味、必須となるでしょう。
そんな方に25万でいいのかとも思いますけど。



営業マン 30万

とでもしましょうか。

すると、営業マンが3人いるとして、
約200万+諸経費が必要です。


なおかつ、海外の送り出し機関との折衝や、
毎年入れ替えで面接に飛ぶお客さんにお付き合いするともなれば、
スポットながら一度の渡航になんやかやで20万はかかります。

実際の営業対応、フォロー対応にクルマもガソリン代も
それなりにかかります。

家賃も同様ですね。
OA機器などもそれなりに必要ですし、
意外と紙代やインク代もかかりますよね。

なんやかやで、300万~400万ほどは、粗利で毎月入ってこないことには、
回らないのが現実です。



かたや、監理費がほとんどの粗利と考える場合、

やはり月に一人頭3万円だとしても、
100名以上の監理費売り上げがないと、回すことすらできません。

1社3名だとしても、33社、
3年毎年受け入れてもらえたとしても、11社、
この場合は3年後まで赤字が続きます。


派遣も同じかもしれませんが、だいたい一人の職員で面倒見おおせる数が、
約30人と設定してみての3名の営業マンです。


でも、この営業マンですが、そう簡単には育ちません。

元派遣経験者だとしても、労務管理は多少わかっても、
入管、制度の実情にはさっぱりです。

また、派遣は営利を前面に出せる株式会社ですが、
監理団体としての組合では、あくまで非営利団体的な立場であるべきなので、
この点も、なかなかに難しい立ち回りです。


あげく、自身の昇給を考えようものならば、
どれだけの数の実習生をお世話しなくてはならないのか。

派遣では、一人頭5万とか、8万とか粗利で抜ける場合も少なくありませんが、
監理団体ではそんなに大きな金額は抜けません。

そして、派遣実務以上に、担当が抱える職務量は多岐に渡り膨大です。


実習生受入事業として、投資の回収効率は、
どこまでいっても、一日でも早く三ケタ以上の実習生の受入にもっていけるのかどうか。

そして、その量に順次適切な対応ができるプロがいるかどうか。


このプロが育つには、下手すれば3年近くはかかるかもしれません。


目に見える経費としても、それなりにかかりますが、
実際には目に見えない経費もかなりあります。

また、計画通りにいかない売り上げの立ちにくさというのも、
実はけっこう大きな問題です。



最終的には取り組んだ方にしかわからない世界ですが、
少しでも伝わればと思います。


何が言いたいかと言いますと、
当然ですが、適正な監理指導を求めれば求めるほど、
機転が利いたフォローであったり、密なコミュニケーションの厚さを
求めるのであれば、絶対的にコストがかかるということ。


率直に言えば、組合監理費だけでも一人頭5万円は必要です。
5万円あれば、30人、5社~10社程度であれば、150万円あれば、
回るのかなと思います。

でなければ、給料も十分じゃない、経費も使えない、
渡航もできない、休みもない、そんなボランティアな仕事に
好き好んで就く人がそんなにたくさんいるはずもないからです。

農業、建設、介護などでは、人手不足も言われていますが、
実際には、監理団体の職員だって、心身ともにかなりハードですが、
ちょー低賃金からのスタートです。

そこから一人前になるまでには、激務をこなし続けねばならないですし、
受入企業もそう簡単には受注できません。

あ、テキトー監理でOKOKな組合であれば、
サボり放題でしょうし、トラブル対応の電話にも出ないでしょうし、
どんな受入希望企業でも、ウソの書類作成で目先のことしか考えずに
どんどん受注できるでしょうけど。


やはりキリなくアチコチ話題が飛んでしまうので、
この辺で。




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