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外国人が介護現場で本当に必要とされる日本語能力はN3ではなく… [介護 技能実習生]

やれ、N4だのN3だの、日本語教師の資格が必要だのと、入口で大騒ぎの今ですが、
介護現場の実習生にとって、本当に必要な日本語能力って何でしょう。

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珍しく問題提起だけでなく、解決策まで提案してみます。
記事後半をお楽しみに。


先日紹介した送り出し機関の日本人教師の方の教育の仕方の一つとして、
日本語を覚えるかどうか、N3、N2,N1を取ることで、
後々の収入にどれだけの差が生まれるかを、具体的な数字を例に出して、
生徒に伝え、日本語習得の意識向上を図っていると、実例のご紹介をされていました。

まず初めに、来日前の段階での教育ですが、
この点も非常に大事ですが、
けっきょくほんの一握り以外は、いざ日本に来て、
母国語が通用しない環境下に置かれない限り、
必死に勉強しないのが人の常でしょう。

来日後、配属前に集合講習を行いますが、
ここでも日本にこれたウキウキの高揚感が抜けず、
心が地に足をつけていないので、
本当の意味で真剣ではありません。


そんな経緯をたどって配属にやっとこさと、こぎつけます。

その後、日本語教育はウチの会社のすべき問題ではないとして、
実習中に何のケアもない会社がほとんどなのではないでしょうか。


ある意味、現実論であり、
中小企業に、いちいち外国人技能実習生のために、
わざわざ特別に日本語教育などの手間暇などかけていられない!
というのが本音でしょう。


また、この問題は、一朝一夕に解決する問題ではないことが大きな要因ですね。

子どもに宿題やれ!やれ!っていうのと同じで、
日本語を覚えなさい!ってつい言ってしまいますが、
自身を振り返れば、わかってはいても、そう素直に取り組めないのが人間です。


また、ひとそれぞれに『やる気スイッチ』も違うでしょうから、
ある意味、教育とは人類の永遠のテーマの一つでもあるようにも思います。


さて、そんなことはともかくも、
介護では特にですが、外国人が日本で仕事をし生活していくためには、
日本語は習得したほうがいいに決まっています。

もちろん、仕事も任せられることが増えるでしょうし、
なにより上司や同僚とのコミュニケーションが円滑であれば、
自身のストレスも相当軽減されることでしょう。

今までの他業界での、あるあるはこんなケースでしょうか。

当制度事業に携わる方々は、
日本人でもありがちな、話を聞いているようで全く聞いていない、
なんでもかんでも、OK!OK!という外国人も、
数多く見てきているかと。

ほぼすべての会社で最初に問題になるのが、
この点です。

言われたことが理解できていないなら、わかりましたというんじゃない!と。

気持ちはわかりますが、そもそも日本語を十分理解できていないのに、
わかるはずもない内容の話をしているばいいも多く、
この場合、時間的な制約を考えるならば、
伝える側が創意工夫をせねば、伝えたいことも伝わりません。


このケースの場合、たいていは、なぁなぁで済ませてしまい、
会社側が創意工夫する努力を惜しみ、
結果、こいつらはこういう仕事までしか任せられないな、
アレコレとは使えない人材だけど、3年雇うって決めちゃったし、
さすがに帰れって言えないから、この単純労働をやっていてもらおうか、
日本人が嫌がる仕事だけど、しゃべれないからしょうがないよな、
・・・みたいな流れに転がっていくのです。


実習生側も、しゃべれないし、借金して家族の期待も背負ってきているため、
3年限定だし、それなりにお金が稼げるからと、収まるべくして収まっていきます。


・・・しかし、介護はこれでは話にならない。

いや、介護でも排泄のトイレ掃除や入れ歯を洗浄したり、
要介護者の移動時などの力仕事など、
雑用ばかりやらせておけばいいって流れになるのでしょうか。

というか、なるように思えてきました。


あ、ちなみにN3っていっても、キャッチボールのコミュニケーションが
十分円滑になるまでは、それなりに時間もかかりますし、
なにより要介護者の高齢者の方とのコミュニケーションなど、
方言や年寄りトークワードなど、よほど慣れてこない限り理解に苦しみますから、
施設側では、使えないって印象が強まるように思われます。



そして、ストレスフルな毎日を過ごすうちに、反乱がおきることでしょう。

日本の最新の介護のサービスを勉強しに来たのに、
私は日本人が嫌がる仕事しかさせてもらえない、
これは契約違反だと。


どうやって解決しますか?


要介護者を実際にベトナムに移して、
実際に目の前で慣れさせますか?

ゆくゆくはあるかもしれませんが、まず不可能でしょう。
そこまでやってるとこあるんでしょうかね?


そこで一つ提案です。
こういう取り組みはいかがでしょう。

TVCMでもご覧になったことがあろうかと思われますが、
ICT技術で、どこかの日本の受け入れ介護施設の現場と、
ベトナムの介護の勉強をしている学校とをつないでみる。

そこで、どこか一定の時間を取って、
これから日本に来る介護の実習生と、
これからその実習生にお世話になる要介護者と、
実際に定期的にコミュニケーションを図ってみる。





もっとリーズナブルに言うならば、
Ipadなどのポータブルタブレットで、
Skypeなどを使って、直接話をしてみればいい。

百聞は一見に如かず。

今の時代ならではですが、
こういう技術が、時間とコストと労力を軽減することが可能です。

NTTのICTサービスなどいくらかかるのかわかりませんが、
これからの選考会などは、わざわざ飛んでいかなくても、
組合などの事務所に行けば、
こういうほぼリアルなヴァーチャル選考が主流となっていくのかもしれませんね。

おそらくプロジェクターと同じ理屈+それ用のカメラが必要ってとこじゃないでしょうか。
カメラがそれ専用とかいって、高く言われそうな気もします。汗
後は、日本側はともかく、現地のネット回線が耐えられるだけ太いかどうかにもよるかと思いますが。



こういう苦労を乗り越え、
それぞれが自組合や自社での外国人雇用ノウハウへとつながっていきます。

個人的に思うのは、せめて出口までの現実的なガイドラインが、
実習生、受け入れ施設ともに、現実的な見通しがちゃんとたってから、
受入に取り組み始めることが肝心なのではないでしょうか。





11月をメドに情報提供の形態を変更する予定です。 
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