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やはり送り出し機関という根っこは肝心ですね。 [技能実習生輩出国、送り出し機関の現実]

あくまでも介護を切り口としていますが、
やっと少し制度の実態に踏み込めてきたように思う記事が…

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ボチボチ年末のご挨拶が増えてきている今日この頃ですが、
このブログではあまり関係なくいつもの調子でグダグダと綴ります。苦笑


介護業界、38万人不足で存続困難に…「人身売買的」外国人実習制度を積極活用へ
Business Journal 2017.12.27
http://biz-journal.jp/2017/12/post_21839.html


記事の3ページ目、末尾には、こんな記載があります。

ある監理団体では、
実習生全員に来日までに支払った費用の明細を報告させ、
ブローカーや役人に対する裏金の支払いが判明したら、
送出し国の当該機関に通報して再発防止を求めている。
通報の結果、裏金を受け取った役人が解雇された例もあるというが、
そのぐらい踏み込んだ取り組みが求められるのが制度の実情である。


まともな監理団体というか、
痛い目を味わってきた組合の内、
心ある人たちが取り組む姿勢からは、
もう10年以上前から、こういった施策は
実施されてきています。


そして、それでも、うまく機能しない。

この施策で、うまく機能していたなら、みんなしてると思いませんか。

そんな単純な話じゃないんですね。

書いてあるように、実習生輩出国の国としての役人レベルは、
裏で金をつかませば、たいていはクロも平気でシロにできます。


また、実習生に借金額が妙に多いからナゼだと聞き出すと、
なんと、親がこの借金ができる機会に、
どうせならもっと多く借りてくれと、
必要以上に借金してしまっているケースが。

…返せるかどうかなんて、合理的に考えてもいない。

そもそも素直に書いてくれる子ばかりではなく、
むしろ、ブローカーに支払ってきたのに、
支払っていないと書く子もいる。

それだけ、言いくるめられている影響力が強く作用し、
半年、一年経って、人間関係などができてきて、
初めてポロっと話してくれる場合も。

しかも、来日後しばらく経つと、誰にいくら支払ったのかも、
忘れてしまう子も。(ざっくり総額だけ覚えていている)


送り出し機関もビジネスとして巧妙で、
あの費用この費用と、確かに色々時系列でかかってくるし、
かかるコスト、かからないコストもあるようで、
イチイチ総額(最低いくら~最高いくらまでかかるかもよ)を事前に教え、
踏み絵を踏まさない。
ビジネスでやっているのに、入り口で無教養の出稼ぎ希望者に踏み絵を踏ませていたら、
不確定要素にただただ怖がって『客』を逃してしまうから。
そして、そういう近視眼な希望者に限って、
見た目が安い、たくさん稼げるPRが強いところに
惹かれて行きたがる。

結果、弱者から絞り上げるビジネスへと向かいやすい。


だから、『これほどタテマエとホンネのかい離した制度も珍しい。』
となる。



実は、この制度事業スキームの本質的な根幹は、
実習生輩出国事態にあるといっても過言ではありません。

よく受け入れる企業側に問題があると言われがちですが、
企業側だけにフォーカスを当てていると、
落とし穴にずっぽしハマって、身動き取れなくなります。

どんな大手であっても、同じ結末を迎え、断念せざるを得ないでしょう。



あえて言いますが、このサービスの商品は『ヒト』です。
この商品は、『人権』というとても大きなリスクをはらんでいます。
また、『モノ』ではないので、量産して同じ品質を保証や補償することはできません。
むしろ、購入者が個々に様々保障せねばなりません。

保証…賠償の責任を負う。
補償…損害を償う。
保障…権利、自由、安全を守る。

そして、この商品には『感情』があります。
さらに残念なのは『モノを言います』。

しかしながら、手塩をかけ育てていくと、
期待以上、想定以上の効果効能を発揮し、
相乗効果的副産物が、あちらこちらで発生します。

そして、それは決して目に見えることではありません。

全体的な生産効率などの数字で見えてくる場合も考えられますが、
おそらくは気持ちの問題であったり、職場の空気であったり、
新たな発見であったり。


話が少しそれましたが、
要は構造的にそもそも無理があるこの制度事業が、
曲がりなりにも成立しているのは、
心ある監理団体の皆さんが、
心ある送り出し機関を指導し、共に協力して、
実際の制度趣旨も尊重しつつ、
実態に合わせてボランティアかのごとく、
日々取り組んでいるからです。


そして、取り組んでいればいるほどに、
送り出し機関への注力は、一定以上労力を割いているはずです。

おそらく現実は、少人数の事業規模の組合は、
そこまでなかなか手が回っていないことでしょう。


でもだからこそ、
出来上がっている送り出し機関を探しているとも言えます。

それでも、
組織は腐敗していくものです。
賄賂が通用する国々では、どれだけ清廉な送り出し機関を築き上げても、
節々から徐々に腐っていくものです。


トップがどれだけ裕福で気持ちにゆとりがあって、
実習生たち同胞を困らせてはいけないとして、
手数料を安くしていても、
そこで働いているスタッフたちの懐が十二分に暖かくなくては、
裏家業が当然とばかりに常態化します。
知らぬはお飾りばかりなり。



本来はお国の事業でもあるため、
お国がすればよいものを、ワケあって民間にさせてくれているようです。
でも、お国がやれば、それこそ今以上にズブズブでしょうね。


昨日と同じですが、ガイドラインは当然必須のうえで、
民間に自由競争で切磋琢磨させ、
あの手この手で取り締まりを徹底することが、
イチバン現実的な線だとおもいますが、これいかに。苦笑




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