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送り出し機関の拡販について [技能実習生輩出国、送り出し機関の現実]

昨日、ある国(マイナー)のある日本語学校の「日本人」の方から、
相談(ボヤキ?)をいただきました。

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最近、
技能実習生として日本へ行きたい生徒が増えたが、
受入企業が特定の国に特化して苦戦してるとのこと。


...いつも思いますが、
頑張ってくださいとしか言いようがありません。

ちょいちょい届くのが、
こういった「現地にいる優しい日本人」からのお悩み。

たいていの方は、
現地で貧困に苦しんでいる、明るく元気で優しい子がたくさんいるから、
日本へ働きに行かせてあげたい。
日本で親のスネをかじってワガママ言いたい放題で
安穏と暮らしている若者たちがいることを知っていればいるほど、
なんとか助けてあげたい、
そう思う優しい日本人は、各国それぞれの地域にたくさんいます。

そして、裏腹に、
現地で外国人である日本人ができる仕事に飢えていることも多く、
これこそ現地にいる自分にしかできない仕事だと燃えるパターンです。

別に皮肉を言ってるワケでは決してありません。


でも、当たり前ですが、現実はそう簡単には問屋が卸しません。


どれだけ良い子がいるとしても、
日本へ渡って仕事にありつくまでの道のりは、
相当なハードルがこれでもかってほど横たわっています。

やってあげたいことと、やれることの間には、
相当なギャップがあるということです。

イチバン手近な日本語教師という職であっても、
日本語が話せることと、日本語を教えてあげられることとは
決してイコールとはなりません。

まして、事業として、国をまたいで、
人を送り出すという仕事が、
そんな簡単なはずがありません。

モノじゃないんですから。
いや、モノですら容易くはないのに。


そして、どうも見落としがちなのは、
この方も言っている、他国との競争という点。


ナゼ、ウチの送り出し機関とどこも提携してくれないのか?
ココに悩んでいる方は、周りが全く見えていないということです。


隣のラーメン屋、うどん屋、そば屋、ファーストフード、
ファミレス、個人商店、みんなそれぞれ特色があって、
人はそれぞれその日の気分や好みでお店に入れるのとはわけが違います。

技能実習というラーメン屋しかない中で、
全国津々浦々のラーメン屋が並んでいて、
その中でお客を捕まえなくてはなりません。

しかも、ラーメン屋に行きたいお客が100万人いての競争だとするならば、
送り出し機関と提携したい人は50人いるかいないか。

札幌ラーメン好きもいれば、博多ラーメン好きもいる。
もし自分がメジャーなラーメン産地でなかったら、
例えば、○○ラーメンであったならば、
そういうメジャーなラーメン店とも競争しなくてはならない。

そのスープも麺も極上かもしれないけど、
実際に食べてみないと美味いかどうかはわからない。

でも食べてみたいと思えないと、店にも来てくれない。

...なんかめんどくさくなってきた。笑


現在、日本の監理団体は2000強、
うち、送り出し先が決まっているところはほとんど。

その中で、新設先であったり、既存先とのトラブルなどで、
スイッチしたい先などに、どうやってつながるというのか。


博多ラーメンはメジャーな分、
博多ラーメン同士で競争が激化している。

そんなところで揉まれた先がしのぎを削っているのに、
競合も少ないエリアで、はたして本当にそのラーメンは美味しいのか。

他国の優秀な送り出し機関が、どの程度のレベルで、
どうやり取りしているのか、知りもしないのに、
ウチの子は素晴らしい、良い子ばかりだって、
それはアナタの自己満足の基準で言ってることでしょ。


それに、ラーメンが美味しいだけじゃなく、
制度のことをちゃんと知っていて、いつどんなタイミングで
どういった書面が欲しいのか。
その国ではどこの機関を通して、どういった手順で進めればいいのか、
監理団体側が知らないことばかりなのに、
そういったことは知られてはいないのに、
いったい、何をもって、その送り出し機関と提携する理由があるのか。


特にベトナムの送り出し営業に多いのですが、
なんと全く自分の出来高でしかない営業か。

相手の状況など全く考えていない。
通り一辺倒なただただやみくもな散弾銃手法。

いい加減に嫌になるくらい。


本当に営業したいならば、相手のことをもっと調べて考えて仕掛けましょうよ。


押し売りしてるだけじゃ、
日本人、外国人問わず悪質なブローカーに上手に金だけむしり取られて
終わるだけ。


特にここしばらくは、来春に向けて色んなブローカーが見切り発車で
色めきうごめいている最中です。
くれぐれもご注意を。


でもね、
うまいこと行けば、確かに数年後にも、
主導権は逆転するやもしれませんので、
そうなったらこっちのもの...みたいになるかもしれません。


ぜひ色々調べて勉強してください。
一人でコツコツじゃ、できる範囲も思いついたり、気づいたりすることも、
限界がありますけどね。



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