正直なこと言いますと、
昔は、技能実習生と締結する雇用条件書について、
けっこう適当に作成していました。汗

特に、家賃や電気ガス水道代などは、
実際に来てからでなくては、何も明確にはならないからと、
テキトーに2万円とか、電気ガス水道代も5千円とか記載し、
来日後、必要であれば実態に合わせて実習生に説明し理解してもらうからと、
対応していました。

当時は実習生もよくはわかっていなくて、
結果として、約束された手取り金額さえ守られていたならば、
全員問題なく了解してくれていました。





しかし、現在ではそうはいきません。


結論として、家賃は最大限額で記載しています。
電気ガス水道代、加えてインターネット代は、
基本的には実費とするようにもっていきます。

ただし、どんなに最大限にしても、
手取り金額は約束を守れる金額に調整します。


ある意味当然ですが、
実習生も、ゴネれば通ると知っているため、
来日、配属して実際に仕事面と生活面が落ち着いてくると、
毎月の給与明細に細かく執着して確認する機会が増えます。


どうして健康保険が、厚生年金が、こんなにも控除されるんですか?


いや、来日前、もしくは来日後の一カ月講習でも、
ちゃんと説明されているでしょう。

個人的には、配属時に改めて何度目かの雇用条件の説明をしますが、
その時にも説明しています。
わからないことは聞きなさいと、その場でも確認しています。
控除内容の意味ももちろん説明しています。

それでも、その子が実際に落ち着いてチェックする機会があって、
はじめて、コレは何ですか?なんて聞いてきます。
(さすがに全員が全員ではないですけど)


そんなんですから、

雇用条件締結時に、家賃を1万円とか、
水道光熱費を3千円とか記載してしまっていると、
いざ生活を始めた際に、水道光熱費は3千円じゃ会社が持ち出しになってしまう。

そう、実習生と同じレベルで、会社も当然のごとく言い出します。


でもね、労働者保護、実習生保護の観点からも、
当初の労働条件よりも、労働者が不利になるように労働条件を改定することは、
労働者への不利益の強要として、
労基法も入管様も認めてはくれない世の中です。


結果、会社は持ち出しを続けなくてはなりません。


そう、家賃を1万円で設定した後に、2万円にはできない。
その代わり、家賃を3万円で設定した後に、2万5千円にすることは、
できるんです。

ただし、
家賃の世間相場ともかけ離れてしまってはいけませんし、
差額のもうけを狙ってしまってもいけません。
入居する人数に応じても案文は変わってきます。

手取りの計算とも合わせなくてはなりませんので、
一概に単純計算ではありませんが、
出来得る設定上、家賃額や水道光熱費は、
上げられるだけ上げておいたほうが、後々無難なんですね。

水道光熱費は、相当で計算し、手取り金額をはじきます。
水道光熱費が多く、約束した手取り金額を満たさない場合は、
節約しなさい、などで、まだコントロールできます。


あと、インターネット代もバカになりません。
数千円であっても、実習生にとっては毎月の大金だからです。


こういう点にも、入り口の時点から、
気をつけていただくと良いと思います。


私は、めっちゃくちゃ大変な思いをしました。苦笑
受入企業様にも、大変ご迷惑をおかけしました。涙


貴協同組合では、どう助言されていますか?

貴受入企業では、労働条件書にどう記載していますか?