この前、配属フォローに行ってきました。
久しぶりに会う子との再会もあり、色々楽しみでした。





どこの受入企業でも、多かれ少なかれ問題は勃発します。

そこも、今まで様々な事件を乗り越え、
経験値やノウハウを積み上げ、
その企業なりに、
上手に実習制度を活用している先と思っています。


現在受入中の子の一人(Aくん)は、
一生懸命に2回ほどN4を受験し、
この前は惜しくも2点差で落ちてしまっていたと聞いていました。

2年以上前の配属時には、緊張からか本当におとなしく、
口数も少なく、自分の殻に閉じこもらないか心配で、
マジメな子と言う印象でした。

それは1年以上経っても、あまり変わりはなかったように感じます。


しかし、事件が起きます。

相方の一人が、まぁあまり言えないようなことをやらかし、
前々から注意や指導はしていましたが、
どうもクリティカルなトラブルが発覚し、
結果、自己都合で途中帰国することとなりました。

また前後して、会社の近くに非常に勝手の良い物件が出たことにより、
住まいも引っ越しをしたばかりの頃でした。


そして、このタイミングで新たに配属される子がやってきたのです。

会社は当然のこととして、
ウェルカムパーティーと題し、
Aくん他、スタッフの方も数名含め、
初日の食事会をしました。


Aくんと同様に、配属初日で、いよいよ実習に入ることになり、
会社の方々とも初めてお会いすることからか、
あまり笑顔も出せず、硬くなっている様子です。

会社の方も様々声をかけてくださるのですが、
これまた日本語も勉強してきた割に、
上手に会話はできません。


まぁ、だいたいこういうものでしょうと、
私もあれこれ気を配りますが、
慣れもあってか、想定内の対応をしていましたが、、、


なんと、おとなしいはずの、控えめだったはずのAくんが、
ここぞとばかりビールをグビグビ、
笑顔で元気に上司の方々とも日本語で話し合っています。
上司の方々も、飲め飲めと。苦笑
一瞬、パワハラ?なんて意識もよぎりましたが、
翌日の様子も含め、まったくそういう印象もなく、
本当に打ち解けていて、上司の方々も可愛がっていてくれていました。

確かに、日本語検定には、
相互のキャッチボールの会話能力のテスト項目はありませんが、
十分、N4クラスの会話能力はあります。

確かに、トラブルを起こし途中帰国した子との相性も、
あまりよくなく、生活を共にしている以上、
ストレスもあったのかもしれません。


同胞が新たに増え、カワイイ?後輩が来たとして、
嬉しかったのかもしれません。


そもそも、お酒は大好きだったようです。
*本人の配属時には、あまり手を付けてはいませんでしたが。苦笑


そして、深酒?した後も、普段と変わりなく、
多少明るさと口数が増す程度で、
潰れるまでも、周りに迷惑をかけるまでもないといった、
節度をわきまえているようでしたので、
会社の方々も、何かあると声をかけてあげて、
お誘いいただいているようでした。


見知らぬ国に来て、
いきなりあまりよくわからない会社に来て、
これからちゃんと働かないと、帰されたらどうしよう…

そういう意味では、猫をかぶって当たり前です。
でも、会社で仕事をして周りに認められ、
地を出していく中でも、周りに暖かく迎え入れられ、
節度を知りつつ、何より自身が自分らしくして日々いられる。


日本語検定なんて、ある意味、どうでもいいかと。苦笑
本当の意味で、社会に出て、日本の企業で、同僚と協力して、
上司に指導してもらいながら、元気に仲良く頑張って働けている。

それならば、来た甲斐あったね、って素直に聞けそうかなと。

本人曰く、母国地元でも、今、家を建ててるんです、と、
にこやかに話して画像まで見せてくれた彼の笑顔が、
とても印象的でした。


会社も十分評価してくれていて、
例のごとく、『もう2年はいられないのか?』って聞かれる始末。苦笑


お気持ちも分かりますし、
彼自身も可能であれば、それを望むことでしょう。


しかし、残念ながら、転職の選択肢もありますし、
給与の設定も、それ相応に変えねばなりません。
何より、その資格を得るためには、企業自体の襟元を、
今まで以上に正さねばなりません。
*いや、当てはまる先とあてはまらない先があると思われます。


なんにせよ、笑顔で満足そうに頑張っている姿を見て、
あぁ、良かったなぁと思える一コマです。


やはり、人と人ですね。

機械かのごとくにしか、接せられない状況にいると、
なかなか味わえないことなのかな、とも思います。

実習生本人と、受入側の会社(人々)の資質に大きくよるものですが、
4者(+送り出し機関のスタッフと監理団体のスタッフ)が、
それぞれ最低限以上、機能して初めてこういった現実が生まれます。


・・・みんな、そうなら、
ひどい事件なんて起こらないのに。




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