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特定技能登録支援機関のビジネスモデル(お金) [特定技能]

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業界経験のない方にとっては、
とても難しいと思われるので書いてみます。

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まず判断材料を列記していきます。

中でも、おカネがかかる部分を中心に上げてみます。

<送り出し業者側>
・人材募集コスト
・人材教育コスト
・技能検定&日本語検定受験コスト
・その他送り出し関連コスト

注:これらを送り出し機関抜きにして、
  ネットで直接人材募集して集めるのも結構ですが、
  その国の法律に違反する場合が多く、
  日本人のように履歴書一つちゃんと書ける人材も少なく、
  なおかつ、集めた人材を選抜しグリップしておける仕組みは、
  お金を取ることなどでしかなく、
  まして現地で教育や手続きを全て遠隔で、
  人材自身でさせることはとても困難で長い道のり。

<登録支援機関側>
・法などの手続き各種教育(勉強)コスト
・営業コスト(開拓&企業教育)
・事務処理コスト(入管申請業務から労務管理まで)
・面接などの渡航各諸経費
・月々の受入支援管理コスト
 (当然、特定技能者、受入企業双方とも継続的な教育、共育が必要です)
 (入国配属、期間更新、帰国や転職にかかるコストも意外とバカになりません。)

注:わざわざ受入企業側が業者委託する付加価値が、
  どれだけあるのかという点でしか、
  存在意義はありません。


<受入企業側>
・給与などの人件費
 (家賃や生活家財備品なども含みます)
・登録支援にかかるコスト負担



お金の流れで言えば、
入口で相当なコストがかかることは、
誰でもわかると思います。


まず、それらをどれだけ負担できるのか、
この時点で受益者負担の理屈からも、
人材にも借金させれば済む話だし、
それでしか整わないとお考えの方は、
技能実習制度の闇と同じ世界へ旅立つことになるのでしょう。


受入企業側も、見えないしウチには関係ないと、
ただただ安い業者に依頼していれば、
泣きを見るのは、喉元を過ぎてからです。
まぁ、フツーは理解できないと思いますが。苦笑


なので、登録支援機関も、
最初の時点では利益と言える額はとても乗せきれず、
せめて実費だけでも負担願いたいという流れが自然かと。


よって、入国、配属されてからが利益確保できるタイミングとなります。
自分で頼んでおいて、
実際に人財がきて働き始めてからも支払いができないなんて先は、
もはやお客さんでもなんでもない、
詐欺行為ですからね。


しかし、ここでも、
有料職業紹介の現実を受け入れられる優良企業であればまだしも、
中小企業には、来てくれた人財が働いて実質利益を上げてくれる前から、
入口の実費負担だけでも大変なのに、
そんな多大なコスト負担は難しい場合がほとんどなので、
月々の支払いで対応してもらわねば無理となりがちです。
業者側も、ここまで条件をのめるかどうかでしょう。


さらに、登録支援機関としての責務は、
受入企業のみならず、
特定技能者の支援でもあります。

適切な労働条件が提示されているか、
不当な扱いを受けていないか、
特定技能者自身がアホなことしていないか、
自らの転職希望の際には自発的な支援も必要でしょう。
(受入先とも裏で相談したり、引き留めるよう動くのか、
 せめて後腐れないように対処すべき手続きを指導するなど。)

受入企業側にとっても当然、
ビザの期間更新の手続き依頼は必須だし、
もしかすれば雇用条件も5年丸々昇給もなしではマズイかもしれないし、
登録支援機関に、責任もってちゃんと受け入れしてますよって、
管轄先へ報告してもらわねばなりません。
また管轄機関が調査に来た時、
来た後の同席や改善指導対応など、
実はのど元過ぎたからと言って、
はいお役御免と、そうそう簡単に切れる付き合いにはなりません。


さぁ、これらを踏まえて、
受入企業側へ、月々いくら支払ってもらえば、
登録支援機関は儲かるのでしょうか。


そして、それは、
受入企業側にとって、許容しおおせるトータルコストに
無事収まるのでしょうか。


端的に収まる優良顧客が多数いれば、
ビジネスは成立するでしょう。


あ、歩留まり的な率も考えておくと良いと思います。
5年はいてくれない場合も少なくないでしょうし、
諸事情で途中帰国する場合も少なくはありませんから。



技能実習制度事業と違い、
営利を前面に出しても構わなそうなので、
自由に様々な手法が出て来ると思われます。

組合員に平等にせねばならないなんて縛りもなく、
もらえるところからは、もらえるタイミングで、たくさんもらうなど、
請求額やスタイルすらてんでバラバラ。

当然、監理費以外に収益も上げて良いのでしょうし。
誰も財布の中身をのぞきに来る人もいません。


あぁ、有料職業紹介の諸管理が面倒でしょうか。
面接すら自社でしないのに、面接スペースとか仕切りとか、
色々アホみたいなこと言われますしね。苦笑


まぁ、要は、
キャッシュインは遅くなりますし、
利幅もそれほど旨味はありません。
残りは数で勝負するしかないのですが、
それもまたそう容易なことではありません。

そのうえで、儲かるどころかリスクが多大なのに、

乗らなきゃこのビッグウェーブに...!!

と踊りますか?ってことを申し上げたいだけです。

踊らにゃそんそん...踊り終わった祭りの後は、
知らなかった法令違反や借金ばかりじゃ、
何のために踊ったのか。。。


特にこの業界では、
人は低きに流れ、負のスパイラルへと周りを巻き込み、
絡み合って陥っていったが最後、
無責任に途中でケツまくって、逃げ出さない限り、
泥沼から抜け出せなくなります。


いつも思っていますが、
決して参入を拒んでいるつもりもありません。

むしろ頭の良いレベルの高い方々には、ぜひとも参入して、
良い意味で切磋琢磨しあえた方が良いと思っています。


しかし、そうであっても、
いきなり何もわからない状況でやみくもにスタートダッシュをかけて、
市場は早い者勝ちだと騒ぐべきではないと申し上げたい。


ゆとりのある先同士で、
慎重にテストケースくらいのつもりで、
先々を考えて、まずやってみよう...
程度のトライがとても大切だと思います。

焦らずコツコツと積み上げて、
日本の法や関係省庁からの細則も全容がちゃんとクリアに見えて、
また各国の法までちゃんと見えてきた段階で、
そこそこ拡販に努めていく程度が十分ではないかと。

というか、
慎重に取り組んで、それらがとても良い評判になれば、
おそらく他ではうまくいっていない先のほうが多いと思うので、
勝手に依頼も増えていくと思われます。

まぁ、口コミの仕掛けくらいは
していたほうが良いのかなというくらいでしょうか。



敵も己も、まして地形や天候などもわからぬままでは、
百戦危ういばかりです。

わからぬまま突っ走って事故る確率がとても高いことを
我が身で経験して知っている当方にすれば、
皆が我先に突っ走るのを横目に見ながら、
事故る人たちがあまりにたくさんすぎると道路がふさがれて、
自分も含めみんなが困るから、

今はそこまで急がないほうが良いよって言いたいだけなんですけどね。



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適正な外国人人財活用についてご関心のある方は、
当ブログトップページをご参照ください。

https://ginoujissyuusei.blog.so-net.ne.jp/

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