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建設分野における4年目5年目の外国人技能実習生は使えるのかどうか?! [技能実習生輩出国、送り出し機関の現実]

建設業界における外国人雇用の手法として
外国人技能実習制度を活用する企業が今なお増えています。

これは根強い検索数を維持し、特に3年から+2年、+3年を
考慮に入れると、5年ないし6年も働いてくれるならと、
考える企業も多いことと思われます。


こういった記事もありました。

IMG_6344-770x578.jpg


技能実習生4年目5年目とは?外国人建設就労者の活用に係る緊急措置
AdverTimes(アドタイ)-2015/11/01
http://www.advertimes.com/adobata/article/28250/arbourfield.jp/news/%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E7%94%9F4%E5%B9%B4%E7%9B%AE5%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%BB%BA%E8%A8%AD%E5%B0%B1%E5%8A%B4%E8%80%85%E3%81%AE%E6%B4%BB/


記事の内容はほぼほぼその通りであると思います。

しかしながら、最後の2行の以下のコメントです。。。

ARBOURFIELDでは過去4年間にわたって、
技能実習「溶接」の職種で計180名ほどを送り出しを行っております。
帰国した実習生たちを再度この制度で呼ぶことが可能ですので、ご相談くださいませ。


その前文で記載されているとおり、

この緊急措置を活用できるのは優良な監理団体※1と受入企業※2に限定されます。

優良な監理団体・受け入れ企業とは
※1 過去5年間不正行為・処分歴なし、協議会に加入 等
※2 過去5年間不正行為・処分歴なし、技能実習生を上回る報酬を確保 等


という条件が問題です。

特に『技能実習生を上回る報酬を確保 等』が問題です。

決して低賃金の労働力確保と見られぬように、
その企業で働いている日本人と『同等の』給与を確約させられます。

加えて、実習生の延長でもあるため、監理団体の監理下に置かれます。
=監理費が毎月発生するということです。

果たしてコストパフォーマンスが合うものでしょうか。


さらには、受入企業で3年実習生として、
その業務に従事していたならばまだしも、
企業ごとに従事させたい業務内容は違います。

即戦力ならばまだしも、使えるかどうかわからない人材に
果たして前述のとおりコストパフォーマンスが合うものでしょうか。


さらには、こちらの送り出し機関に対象人材が多くいるから
『溶接』実習経験者であれば使ってくださいというコメント。
気持ちは分かりますが、造船分野ならまだしも、建設分野において
『溶接』の受入対象職種は一切ありません。

(特定の送り出し機関に恨みも不平もありませんことをご理解願います)


もちろん、対象職種が同じでない限り、受入はできません。



率直に申し上げて、これだけ非現実的な使えない制度は
ないと思われます。


以前もブログで取り上げましたが、確かこの法改正の施行後、
半年以上経過して、初めて一人二人受入があったと報道がありました。


それだけ一般的にはまったく使えないルールです。


建設業界並びに組合にとっても、ほぼ意味がなく、
詳細を知らない企業にしてみたら、ぬか喜び以外の何物でもありませんよね。


継続審議となっている実習制度の全般的な法改正。

こちらも規則だけ作られて、現実的にまったく意味のないルールとならぬことを
祈るばかりです。







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