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外国人技能実習生受入企業の労働基準関係法令の違反は何が多い?! [行政の対応や思惑]

最近、外国人技能実習生の受入企業による労働関連の法令違反が、
よく取り上げられています。

こんな報道もありました。

広島は確かに少々目立っているようです。


01.JPG


外国人実習生受け入れ74%で違反 広島県内事業所立ち入り調査
【中国新聞】2015/11/06 16:28
http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=197987&comment_sub_id=0&category_id=110

以下、記事です。

2014年に外国人技能実習生を受け入れた広島県内の
事業所への立ち入り調査の結果、
251事業所のうち186事業所(74・1%)で
労働基準関係法令の違反が見つかった。
労働基準監督署の調査を広島労働局がまとめた。
書類送検した悪質な違反は、都道府県別で全国最多の4件に上がった。



これを見て、どう思われますか?


実習生受入企業のみならず、全体ではどうなのかと思い、
少し調べてみました。
結果、厚生労働省のサイト内では見つけられませんでしたが、
以下のリンク先より埼玉県の例をご確認ください。

埼玉労働局より
労働条件などの監督指導結果(平成 26 年)を公表します
~労働時間の違反は過去5年間で2番目の高水準~
http://saitama-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/saitama-roudoukyoku/press/2015/pr20150526-01.pdf


ぶっちゃけよくわかりません。苦笑

ただし、実習生受入企業がほとんどではないことがわかりました。
なぜならば、冒頭に特筆されている労働時間の業種別の違反率が高い業種が、
運輸交通業や清掃業であり、この二つの業界では実習生の受入が不可能だからです。



現在、私のブログだけではなく、社会全体として人口減少社会に対しての
労働力不足ニュースが飛び交っています。

1億層活躍うんたらなんて言葉が安倍総理から出てくるくらいです。


そして、このため、実習生の受け入れ拡大を目的に法改正が進む中、
問題が多いと言われ、お役所もちゃんとチェックしているのかと
つつかれているため、特に実習生受入企業への調査が、
いつに増して厳しくなっていることが肌身に感じている次第です。


そして、労働関係法令を知れば知るほどに、ほんの些細なことで
安全衛生法違反と指導できることが容易にわかります。


例えば、賃金は銀行振込が当たり前だと思いますが、
これは正確に言えば、労使間で

会社側 『給料は銀行振込で良いですか?』

従業員側『はい、良いですよ。』


といった協定書が会社に完備されていないといけないことになっています。


私はこれを実習生事業の中で、知りました。



例えば、17時業務終了のタイムカードを押す際に、
タイムカード打刻機を複数台設置しているにもかかわらず、
従業員の多い工場などの企業では、最初に打刻する人(Aさん)と、
並んで最後に打刻する人(Bさん)は5分くらい違うときがあります。

マクドナルドで問題となりましたが、労働局に言わせれば、
この5分もBさんには給料を支払いなさいと言います。



まったく非現実的です。



要は、厳しく取り締まろうと思えば、
例えどんな企業でも法令違反で指導できる状況なんです。





確かに広島では多いのかもしれません。

これが悪質な違反であれば、正に許せませんので、
指導どころか取り締まるべきです。


しかし、お役所のイメージアップや点数稼ぎのスケープゴートであるならば、
運が悪かったと言わざるをえません。



そして、それでも、運が悪かったとしても、
指導を受ける度合いにもよりますが、
今後の実習生の受入が不可能となる場合があります。




コンプライアンスは非常に大事です。
日本は法治国家です。

悪質な違反を隠そうとするならば別ですが、
常識の範囲内であれば、アホな担当官でもない限り、
労働局もわからんちんではありません。


必要以上に気に掛けることはありませんが、
今まで以上に、気にかけて整備をするほうが、
この時期においては賢明であると思います。












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