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派遣と外国人実習生との違い まとめ [労働力確保と維持の重要性]

よく派遣と比較されることが多い外国人技能実習生ですが、
いったいどこが違うのでしょうか。

基本的なことですが、以下に列挙してみます。

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ポイント     派遣社員           技能実習生


雇用先      派遣元会社          受入企業先

雇用形態     派遣(雇用関係にない)    直接雇用(正社員)

社会保険など   派遣元会社          受入企業咲

受入期間     派遣契約による        1年か3年(もしくは5年)
         (ある程度変更可能)

受入時期     人材確保でき次第       発注後の約半年後

受入人数     基本的には制限なし      常勤職員数による人数枠有

受入可能な    港湾運送・建設・警備以外   1年研修ではある程度対応可能
対象職種     細かな別条件あり       3年対応職種は定められた職種に限られる



結局様々な背景としがらみがあって、面倒な条件が双方に
ケースバイケースにて、ついて回ります。

確かに双方ピンハネ業ではありますので、人身売買とならぬように、
様々なレギュレーションが設けられ、その書面管理については
尋常ではない種類の多さと煩雑さに苛立ちを覚えるほどです。


ただ言えるのは、制度設立の趣旨がそもそも違うため、矛盾が多いものの、
現場を立ち回る担当者の心持ち次第で、人様のお役に立てる
素晴らしい仕事にも、人身売買にもなる業界です。

当たり前ですが、どちらも一長一短があり、
例えば、建設業界での人手不足対策には技能実習生、
サービス業での人手不足対策には派遣、
かたや、生産が安定しない一時期での労働力確保については派遣、
安定的に労働力を確保したい時には技能実習生、

などと、切り口に応じて使い勝手は多種多様です。

コスト面でも技能実習生にかかる様々な税金も、
どんどん政府が底上げしていますので、
下手すると安い派遣とあまり変わらなくなってきているかもしれません。

ただし、残業や深夜割増などを考えた場合、派遣の高時給での25%割増よりも、
最低賃金単価での25%割増のほうが実は大きくお得であったり。


本当に様々なので、派遣会社と実習生の監理組合とを目的に応じて
様々相談しながら、ちゃんと使い分けて受入を進めましょう。

















タグ:派遣
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人口減少社会による派遣会社倒産への具体的な道筋。 [人口減少社会]

ぶっちゃけ、人材派遣会社の現実は、厳しいです。
2015年7月現在、新規の募集に対して求人広告を出しても、
いっこうに集まりません。

派遣先企業もわかってはいても、人件費の増大には踏み込み切れないのが現実です。
特に時給が安い割に重労働、単純労働、2交代3交代を集めたい派遣先企業にしたら
企業側の要望ばかり条件付けてくるため、派遣の依頼を相談受けても、
求人費用が出てゆくばかり。

結果、相場以下の時給では募集行為自体もお断りせざるを得ない
状況ではないでしょうか。

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↑だいたいこんなイメージで、派遣は素晴らしい働き方だと訴えている企業がほとんどですが、
実態はいかがなものでしょう。

他意はなく、ある現実を指摘しているつもりですので悪しからずご容赦願います。


一流大企業はともかくも、地元でコツコツ頑張っている派遣会社では、
未だに常勤なのに社会保険も加入せずに、『一般』ではなく『特定』派遣にて
差額300円でなんとか回しているところも少なくないハズです。
(時給1000円で集めて1300円で派遣先企業に支払いを求めることによる差額のこと)


*ちなみに特定派遣は資格廃止の予定ですので、社会保険費用を負担吸収できない
 特定派遣会社の倒産は火を見るより明らかです。


ちなみに時給300円の粗利ということは、月に173時間働くとしても、
一人頭一月辺り300円×173時間=51,900円、
同じく1000円×173時間=173,000円。
この額面にて社会保険など企業負担分を入れたら、経費として約2万円。
この差し引きで考えるならば、ひと月一人頭約3万円の利益となります。

*日本の法律で365日中、一日8時間労働にて最大260日働けます。
 8時間×20日÷12カ月を計算すると、約173時間となります。



これが10人派遣していればなんとか約30万円の粗利となりますが、
一社で一人二人では割に合うわけがありません。
なぜならば、人の管理は目に見えない部分で非常にコストがかかるからです。

上司や同僚などとの人間関係のトラブルに、都度都度相談を受け、
病欠はともかくも遅刻や早退、無断欠勤等の場合、
企業によっては派遣会社の担当者が穴埋めにラインに並ぶことまで。

こういった人のお世話と気遣いとにまみれ、手もヒマもかかり、
実際そんなに儲かっていません。
昔は差額500円~1000円も抜けていた頃を現役だった方々には
考えられない状態です。


そして、以前と違い、特に輸出産業では生産調整が数カ月でかなり増えたり、
逆に激減したりと、非常に業務量が不安定です。

そこで、派遣を使う企業は当たり前のように、企業の都合で急に派遣従業員に
休みや早退を通告したりします。

結果、派遣社員の生活も不安定でままならず、
派遣会社も見込める利益が読めなくなることがあります。


派遣時給単価が上がらない限り、ある程度安定した仕事が続かない限り、
上述の問題は解決されません。


それでも現時点である程度の人数を抱えている『一般』の派遣会社は、
まだゆとりがありますが、近い将来、数年先は見えているのでしょうか。

人口減少社会が年々進むにあたり、いわゆる人材がどんどん枯渇していくため、
人材を集められる確率も右肩下がりに、それも急激に落ちて行っています。


どんなビジネスにおいても、売上を作るための『元』がないビジネスが
成立するはずがありません。

派遣労働者の社会問題は様々指摘されていますが、
得意な優位性を作れない派遣会社はやはり淘汰されていくことと思われます。




タグ:派遣
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