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技能実習生の途中帰国は元が取れない?! [技能実習生自身の問題]

何人も受入をしていますと、様々な理由で途中帰国する外国人技能実習生がいます。

これは大きく分けて、2つの背景があります。

1つは受入企業の問題。

もう1つは実習生本人の問題。



まず一つ目。

受入企業も生き物ですので、景気の良いとき、悪いときがあります。
3年とはいえ、その間に業績が悪くなったり、何かしらのトラブルに巻き込まれたり。
この時のリストラなどにて、実習生の途中帰国が発生します。

今回ここではこの程度にしておき、イチバン言いたい、二つ目に行きます。



二つ目、実習生自身の問題による途中帰国。


実習生は子供同然です。
貧しい国へ行けばいくほど、どの国でも貧しい地域出身であればあるほど、
ちゃんとした会社で同僚や上司に囲まれ、従事する業務に責任をもって遂行する・・・
といった経験が皆無の子も少なくありません。

また、逆にあまり貧しくなく、日本に憧れ、実習生のレールを利用して入国してくる子もいます。



要は、教育や躾が行き届いていないことによる途中帰国です。

日本人では想像がつかない、TVでは映らないリアルを生きてきた外国人と、
曲がりなりにも不自由なく教育を施され大事に育てられてきた日本人とでは、
考え方も何もかもが違うことがあります。

こういうところを理解し、送り出し機関や入国後の一ヶ月講習でも
きちんと指導教育していないと、問題児となりやすい場合があります。


受入企業は当たり前ですが、労働力と見込んで受入をしています。

文句ばかり言う、言われたとおりにやらない、挨拶ができない、
すぐ拗ねる、作業効率が悪い、人のせいにする、お金のことばかり言う、
言い出したらキリがありませんが、こういういわゆる「使えない子」は
タチが悪いですね。

結局使えないから、何かと帰国理由を考えて途中帰国させてしまいます。




また、事故や母国でのトラブルでの途中帰国もあります。

兄弟が殺人事件を起こしたから、帰らなくてはならないとか言われ、
送り出し機関に確認したところ、まんざら嘘ではなさそうだったときには、
ビックリしたものです。

母国に残してお金を一生懸命送金していた先の奥さんが、
浮気して実家に見つかり、大変な騒ぎになっているから、
帰らせてほしいなど、本当に様々です。

万引きして捕まり、引き受けいに行った子などは問答無用です。




途中帰国は、基本的にはイレギュラーです。
見落としがちですが、入口は3年受入で時間給ないし月給いくらの費用となるかを
計算してコストを考えて受入をしています。

しかし、途中帰国されると、初期受入費用などは3年未満でペイせざるを得ない計算となります。

そう、結局は3年いてちゃんと働いてもらわないと、元は取れないのです。


そして、これは実習生自身も同じ。

借金して、家族がこれだけ出稼ぎしてきてくれると、精一杯の背伸びをして
送出したにもかかわらず、途中で帰国する。

あまりに早く帰った先には、返済原資の無い借金しか残りません。

そして、このことに想像が辿り着かず、感情論のみで帰りたいという。
まさにお子様としかいえない実習生が少なくありません。

でも、モンスター化した実習生は結論的には帰国させることが、
一番の解決策です。

モンスターはすぐには治りません。
特効薬もあるわけではないのです。


受入企業にも実習生自身にも良いことひとつない途中帰国。

なるべく犠牲者を増やさぬよう、取り組みたいものです。


余談ですが。。。

そう、組合も途中帰国は監理費が入らなくなるので、返したいわけではないんですね。苦笑









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