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介護の外国人技能実習生を受け入れる時の考え方について [介護 技能実習生]

本当にいつになったら介護分野で外国人技能実習生が受け入れ可能となるのでしょうね。

ほぼ既定路線であるため、問題は『いつから?』を業界全体で注目しています。

外国人労働者の介護業界への受入について、個人的に気になる点をいくつか列挙してみます。

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1.外国人技能実習制度の背景

 そもそも外国人技能実習制度は、農業、漁業、建設、食品加工、機械、などなどの
 モノづくりに対して、『技能』として実習を認めてきたワケですから、
 ヒトへのサービスに対しても、『技能』と認めようとする新たな試みとなり、
 モノづくりとは、特に日本語でのコミュニケーション能力などにおいて、
 新しいハードルが設けられます。

2.日本語能力について

 この日本語能力を一定程度習得している候補生でない限り、
 当制度のレールに乗れないとなると、従来と違って、
 新たなコストが発生してきます。

 具体的な案は、日本語検定4級(N4)と表現されています。
 (N4”相当”とついていたかどうか忘れました。汗)
 誰が、どうやって判断するのか。
 具体的な基準はあるのか。
 年に2回あるN4検定を実際に合格した候補者でなければならないのか。

 この点を、誰が負担するのか。
 加えて、具体的にどういう日本語能力を、どのように身につけさせるのか。



余談ですが、こんな取り組みをされていらっしゃる施設もあります。

定住外国人に日本語教室 社会福祉法人などが地域で介護人材育てる
福祉新聞 5月20日(金)10時1分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160520-00010000-fukushi-soci


 
3.施設側の負担

 決して順風満帆、ゆとりもある施設ばかりではないと思われますが、
 結局のところ、モノづくりと同じく、必要とされる労働力として十分と判断できれば、
 受け入れを進めていくことと思われますが、
 そもそも、施設によって、必要とされる労働力の条件が違ってくると思われます。
 もちろん、共通する点もあろうかと思いますが、
 であるならば、施設側が必要と判断する具体的な日本語能力を、
 提示できない限り、監理団体側もストライクゾーンの実習生を準備できません。 

 ちなみに、実習生の母国側では、基本的な日本語能力と専門用語のみとし、
 来日してから「OJTにて」適宜習得させていくことが、現実的ではないかと考えます。


4.施設側のリスク

 費用を支払っているのだからと、業者(監理団体)任せであればあるほどに、
 『こんなハズじゃなかった・・・』となるのがオチであり、
 であったとしても、入管は施設側の都合で実習中止とした場合、
 次の受入にはイエローカードがついているため、
 在留申請が許可されないリスクも発生しうる状態となります。
 つまり、監理団体ももちろん困りますが、受入企業である施設もまた
 困る事態となりうるということです。
 事態は決して遡ってやり直すことはできません。

 悪質ブローカーは論外ですが、
 監理団体によっては、机上計算しか目を向けず、仕事は取ってから考えよう、
 なんてところもあるかと思われます。

 監理団体は、実習生として来日してくる子たちが、どういうレベルかを、
 肌感覚でわかっているハズですので、どこまでであれば現実的に対応可能かなどの
 目途が応えられるハズです。

 同様に施設側も、受入コストばかりに目が行きがちで、さもすれば監理費が5千円安いから、
 とコストを重視する判断となりがちです。
 当然、ご存じない世界ですので、困った状況に陥って初めて、ご指摘している点が
 とてつもなく面倒でも、大変重要なことであると気づきます。
 *事態の本質を直視せず、あくまでも業者のせいにして、
  お金でかたをつけようとする社長さんもいますが。

 そう、知らなかったで済まないことなんです。
 何も知らずわからない実習生の子たちには、ほとんど罪のないことです。

 しかけた監理団体と、乗った受入施設の責任です。
 *いや、指導に従わない実習生など、本人に落ち度があれば別ですが。

 これが今の時代、駆け込むべきところに駆けこまれたなら、
 人権問題へと発展し、裁判騒ぎの新聞沙汰となります。


ツラツラと思うところを記載させていただきました。

要は最初が肝心であり、最初に間違うと大変なことになるリスクをはらんでいるんじゃないか、
と、そう思うワケです。


施行され解禁となった後で、不幸な結末となる施設や実習生が生まれないことを
強く願います。





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